ipq: 2011年10月アーカイブ

2011年10月アーカイブ

概要

■固定IPアドレス1個の場合
一般的なフレッツ光(PPPoE接続)に対応したルーターであれば問題ありません。
動的IPアドレス割当と同様に、自動でIPアドレスが割り振られますが、その際割り振られるアドレスが一定(固定)となります。

サーバーを外部に公開する場合は、静的NAPT(IPマスカレード)の設定を行い、外部公開したいサービス(ポート番号)を個別に公開してください。

■固定IPアドレス2個の場合
静的NAT設定を行なってください。
※静的NAT設定に非対応のルーターでは、ご利用いただけません。

■固定IPアドレス4個の場合
固定IPアドレス4個を無駄なく使う場合は静的NAT設定をご利用ください。
外部公開に利用可能なIPアドレスは1つになりますが、グローバルIPアドレスを直接ホストに割り当てしたい場合は、対応ルーターを用いてUnnumbered接続(LAN間接続)もご利用可能です。

■固定IPアドレス8個以上の場合
一般的には、Unnumbered接続(LAN間接続)をご利用ください。
(静的NATでもご利用いただくことは可能です。)

■一般的な設定方法
静的NAT設定
Unnumbered接続(LAN間接続)

■機種別の設定例
YAMAHA RTX1200
YAMAHA NVR500 / RT58i (Biz Box ルータ N58i)
NTT西日本 CTU
住友電工ネットワークス製ルーター(RV-230SE、RV-S340SE等NTTのレンタルルーター)
NEC製ルーター(RT-200NE、RV-S340NE等NTTのレンタルルーター)

■その他
ヘアピンNATについて

静的NAT設定

静的NAT(スタティックNAT)とは、LAN内部のIPアドレスを常に同一のグローバルIPアドレスとマッピングする設定です。
従って、外部公開するホストには、プライベートIPアドレスを割り当てます。

静的NAT設定を用いた場合、Unnumbered接続とは違い、割り当ての全てのIPアドレスを外部公開に利用することができます。

■固定IPアドレス2個の場合
A.B.C.0〜A.B.C.1が割り当てられた場合、片方(A.B.C.0)をNAPT用(ルーターのWAN側IPアドレス)とし、LAN内の全てのホストが外部と通信する際にこのIPアドレスを用います。
そのため、このIPアドレスを用いて外部公開する場合は、静的NAPT設定で公開が必要なポート単位で外部への公開を設定してください。
もう片方(A.B.C.1)は、静的NAT設定で、外部公開するサーバーのプライベートIPアドレスとマッピングしてください。
静的NAT設定を行ったアドレスは、ポート単位ではなくすべての通信がNAT変換されて、指定のプライベートIPアドレスに到達します。

■固定IPアドレスが4個の場合
基本的には2個と同様です。固定IPアドレスのうち1つはNAPT用とし、外部公開する場合はNAPT設定を行います。
残りの3つの固定IPアドレスは、それぞれ外部公開するプライベートIPアドレスとマッピングしてください。

■NAPT設定時の注意
NAPT用アドレスに静的NAPT設定を行い、ポート単位で外部公開する場合は、1024番より大きいポート番号はLAN内ホストが外部と通信する際に共有して使用されます。
そのため、公開範囲は1024番までの番号としてください。

弊社で静的NATへの対応を確認しているルーターは以下となります。
YAMAHA NVR500 / RT58i (Biz Box ルータ N58i)
YAMAHA RTX1200
ひかり電話用のレンタルルーター(住友電工ネットワークス製)
ひかり電話用のレンタルルーター(NEC製)

Unnumbered接続(LAN間接続)設定

Unnumbered接続(LAN間接続)とは、他のネットワークに接続するルーターのWAN側インターフェースにIPアドレスを割り当てない方式の接続方法です。
通常は固定IP8個以上の環境で利用します。
この接続方式を利用した場合、各サーバー等へはグローバルIPアドレスの割り当てを行います。

Unnumbered接続では、ホストに割り当て可能なIPアドレスはネットワークアドレス、ブロードキャストアドレス、ルーター割り当て用のIPアドレスの3つを除いた数となります。
例:固定IP8個の場合、ホストに割り当て可能なIPアドレスは5個

Unnumbered接続による複数固定IPアドレスのご利用は多くのルーターが対応しております。具体的なルーター毎の設定については、各機材のマニュアルをご確認ください。

Unnumbered接続の設定時に必要となる、ネットマスク値などの情報について、IPQで提供するサービスにおける情報は以下となります。


IPアドレス数 サブネットマスク プリフィックス ホストに割り当て可能なIPアドレス数
4個 255.255.255.252 30 1個
8個 255.255.255.248 29 5個
16個 255.255.255.240 28 13個
32個 255.255.255.224 27 29個
64個 255.255.255.192 26 61個
128個 255.255.255.128 25 125個

YAMAHA RTX1200の設定例

公開するサーバーのポートは必要なポートを公開するように変更してください。

■固定IP1個の場合
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0
RTX1200のLAN側IPアドレス:192.168.100.1/24
公開するサーバー:192.168.100.200(A.B.C.0) TCPの20番〜587番まで
外部へはA.B.C.0でアクセスする。
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address 192.168.100.1/24 *工場出荷時設定
ip lan2 nat descriptor 1
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
ip pp nat descriptor 1
pp enable 1
nat descriptor type 1 nat-masquerade
nat descriptor address outer 1 A.B.C.0
nat descriptor masquerade static 1 1 192.168.100.200 tcp 20-587
dhcp service server *工場出荷時設定
dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent *工場出荷時設定
dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24 *工場出荷時設定
dns server pp 1
---
■固定IP2個の場合
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.1
RTX1200のLAN側IPアドレス:192.168.100.1/24
公開するサーバー:192.168.100.200(A.B.C.0) TCPの20番〜587番まで
                  192.168.100.201(A.B.C.1) 全てのポート
外部へはA.B.C.0でアクセスする(192.168.100.201を除く)
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address 192.168.100.1/24 *工場出荷時設定
ip lan2 nat descriptor 1
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
ip pp nat descriptor 1
pp enable 1
nat descriptor type 1 nat-masquerade
nat descriptor address outer 1 A.B.C.0-A.B.C.1
nat descriptor static 1 1 A.B.C.1=192.168.100.201
nat descriptor masquerade static 1 1 192.168.100.200 tcp 20-587
dhcp service server *工場出荷時設定
dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent *工場出荷時設定
dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24 *工場出荷時設定
dns server pp 1
---
■固定IP4個の場合(静的NAT)
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3
RTX1200のLAN側IPアドレス:192.168.100.1/24
公開するサーバー:192.168.100.200(A.B.C.0) TCPの20番〜587番まで
                  192.168.100.201(A.B.C.1) 全てのポート
                  192.168.100.202(A.B.C.2) 全てのポート
		  192.168.100.203(A.B.C.3) 全てのポート
外部へはA.B.C.0でアクセスする(192.168.100.201〜192.168.100.203を除く)
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address 192.168.100.1/24 *工場出荷時設定
ip lan2 nat descriptor 1
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
ip pp nat descriptor 1
pp enable 1
nat descriptor type 1 nat-masquerade
nat descriptor address outer 1 A.B.C.0-A.B.C.3
nat descriptor static 1 1 A.B.C.1=192.168.100.201 3
nat descriptor masquerade static 1 1 192.168.100.200 tcp 20-587
dhcp service server *工場出荷時設定
dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent *工場出荷時設定
dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24 *工場出荷時設定
dns server pp 1
---
■固定IP4個の場合(Unnumbered接続)
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3 (A.B.C.0/30)
RTX1200のLAN側IPアドレス:A.B.C.1/30 (LAN1)
公開するサーバー:A.B.C.2 全てのポート
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address A.B.C.1/30
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
pp enable 1
dns server pp 1
---
■固定IP4個の場合(Unnumbered接続) サーバー+パソコン端末
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3(A.B.C.0/30)
RTX1200のLAN側IPアドレス:A.B.C.1/30 (LAN3)
                          192.168.100.1/24 (LAN1)
公開するサーバー:A.B.C.2 全てのポート LAN3に接続
192.168.100.0/24のホストは外部へA.B.C.1でアクセスする。
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address 192.168.100.1/24 *工場出荷時設定
ip lan2 nat descriptor 1
ip lan3 address A.B.C.1/30
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
ip pp nat descriptor 1
pp enable 1
nat descriptor type 1 masquerade
nat descriptor address outer 1 A.B.C.1
nat descriptor address inner 192.168.100.1-192.168.100.254
dhcp service server *工場出荷時設定
dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent *工場出荷時設定
dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24 *工場出荷時設定
dns server pp 1
---
■固定IP8個以上の場合(Unnumbered接続)
サーバーのみ接続する場合は「固定IP4個の場合(Unnumbered接続)」を、
サーバーと同時にクライアントホストを接続する場合は「固定IP4個の場合(Unnumbered接続) サーバー+パソコン端末」を
参考に、ネットマスク等のパラメーターを変更してご利用ください。

YAMAHA NVR500 / RT58i (Biz Box ルータ N58i)の設定例

公開するサーバーのポート等は必要なポートを公開するように変更してください。

■固定IP4個の場合の設定例
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.100.1/24
公開するサーバー:192.168.100.200(A.B.C.0) TCPの20番〜587番まで
                  192.168.100.201(A.B.C.1) 全て
                  192.168.100.202(A.B.C.2) 全て
                  192.168.100.203(A.B.C.3) 全て
---
1. 「詳細設定と情報」→「LANの設定」でLANポートの
IPアドレスを192.168.100.1、
ネットマスクを255.255.255.0(24ビット)
に設定する

2. 「詳細設定と情報」→「基本接続と詳細な設定」→「追加」より、
「PPPoEを用いるネットワーク型ADSL接続」
(PPPoEを用いるネットワーク型ブロードバンド接続)を選択する。

3. PPPoEアカウント入力、「NATの設定」の「NAT外側アドレス範囲」に
始点: A.B.C.0(割り当ての最初のIPアドレス)、
終点:(空欄) と設定する。
以上で一度「設定の確定」から登録する。

4. 「詳細設定と情報」「接続と詳細な設定」から先ほど登録した
登録の「設定」に進む。
「静的NAT関連」を下記のように設定する。

  NAT外側アドレス(グローバル) NAT内側アドレス(プライベート)
1   A.B.C.1                     192.168.100.201
2   A.B.C.2                     192.168.100.202
3   A.B.C.3                     192.168.100.203

5. 「詳細設定と情報」→「コマンドの実行」より、下記を入力する。
nat descriptor masquerade static 1000 1 192.168.100.200 tcp 20-587

NTT西日本 CTUの設定について

NTT西日本のCTUを利用する場合、静的NATの設定ができません。そのため、IP2個のサービスはご利用いただけません
また、固定IP4個もUnnumbered接続になるため、ホストに割り当て可能なグローバルIPアドレスは1つになります

固定IP2個のサービス、または固定IP4個で4つのIPアドレスを利用したい場合、下記の選択肢があります。
  • ・ひかり電話を契約し、ひかり電話対応ルーターをレンタルする。
  • ・YAMAHA NVR500等静的NATに対応したルーターを別途用意し、静的NAT設定で接続を行う。
  • ・ルーターを使わずコンピューターから直接PPPoE接続を行う。

■CTU設定値
IP1 通常通り
IP2 CTUでは利用不可
IP4以上 接続先1に設定し、Unnumbered機能を有効にしてください。
マスク長についてはUnnumbered接続のページに記載がございます。
※Unnumbered接続を行う場合は接続先1に設定する必要があります。

■CTUのみを利用した場合のおすすめ構成例
IPQの固定IP8個のサービスと一般的な動的IPアドレスのISPを契約、接続先1にIPQのIP8を設定すると5台のサーバーの公開が可能です。
さらに接続先2として動的IPアドレスのISPを設定。LAN内部のホストは接続先2を経由してインターネットへの接続が可能です。

■具体的な設定方法について
CTUのマニュアルを御覧ください。
http://flets-w.com/hikari-p/download/guide_ctu_11.pdf

住友電工ネットワークス製ルーターの設定例

この記事ではNTTからレンタルされるルーターで、そのうちRV-230SE、RV-S340SEといった型番の最後がSEとなる、住友電工ネットワークス製のルーターを対象とします。

なお、ひかり電話対応ルーターでは、Unnumbered接続の設定は1つのみご利用いただけます。Unnumbered接続が必要となる、複数固定IPアドレスを2つ以上同時にご利用の場合は、別途ルーターの追加が必要となります。


■固定IP2個の場合
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.1
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.1.1/24
公開するサーバー:192.168.1.2(A.B.C.0) TCPの20番〜443番まで
                  192.168.1.3(A.B.C.1) 全て
外部へはA.B.C.0でアクセスする。
---
1. 「基本設定」→「接続先設定」→「メインセッション」
[IPアドレス]
IPアドレスの自動取得 IPアドレスの手動設定※1
IPアドレス           A.B.C.0

※1 Unnumberedにしないこと

2. 「詳細設定」→「静的NAT設定」→「エントリ編集」
☆1台目
  エントリ番号          1
  優先順位              1
  接続インタフェース名  メインセッション
  宛先IPアドレス        192.168.1.2
  変換対象IPアドレス    IPアドレス指定 A.B.C.0
  変換対象プロトコル    TCP
  変換対象ポート        21-443 (←利用するポートの範囲を指定)
☆2台目
  エントリ番号          2
  優先順位              2
  接続インタフェース名  メインセッション
  宛先IPアドレス        192.168.1.3
  変換対象IPアドレス    IPアドレス指定 A.B.C.1
  変換対象プロトコル    全プロトコル(共有)
  変換対象ポート        未記入

NEC製ルーターの設定例

この記事ではNTTからレンタルされるルーターで、そのうちRT-200NE、RV-S340NEといった 型番の最後がNEとなる、NEC製のルーターを対象とします。

なお、ひかり電話対応ルーターでは、Unnumbered接続の設定は1つのみご利用いただけます。Unnumbered接続が必要となる、複数固定IPアドレスを2つ以上同時にご利用の場合は、別途ルーターの追加が必要となります。


■固定IP2個の場合の設定例(1)
割り当ての最初の固定IPアドレスの第4オクテット目が0, 4, 8, ・・・, 252の様に0の時または4の倍数の場合の設定です。
例: A.B.C.0、A.B.C.4 など
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.1
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.1.1/24
公開するサーバー:192.168.1.2(A.B.C.0) 全て
                  192.168.1.3(A.B.C.1) TCPの20番〜443番まで
外部へはA.B.C.1でアクセスする。
---
1. 「基本設定」→「接続先設定」→「接続設定1」
[IPアドレス]
  IPアドレスの自動取得 Unnumbered      (※1)
  IPアドレス           A.B.C.1         (※2)
  ネットマスク         255.255.255.252 (※3)

(※1)住友電工ネットワークス製とは異なります。
(※2)割り当て2番目のIPアドレスを設定します。
(※3)本来は255.255.255.254ですが設定できないため
     255.255.255.252にします。

2. 「詳細設定」→「静的IPマスカレード設定」→「NATエントリ編集」
  エントリ番号       01
  変換対象プロトコル TCP
  変換対象ポート     20-443
  宛先アドレス       192.168.1.3

3. 「詳細設定」→「静的NAT設定」→「静的NATエントリ」
  エントリ番号    01
  WAN側IPアドレス A.B.C.0
  宛先アドレス    192.168.1.2
---

■固定IP2個の場合の設定例(2)
割り当ての最初の固定IPアドレスが「固定IP2個の場合の設定例(1)」に該当しない場合の設定例です。
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.2〜A.B.C.3
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.1.1/24
公開するサーバー:192.168.1.2(A.B.C.2) TCPの20番〜443番まで
                  192.168.1.3(A.B.C.3) 全て
外部へはA.B.C.2でアクセスする。
---
1. 「基本設定」→「接続先設定」→「接続設定1」
[IPアドレス]
  IPアドレスの自動取得 Unnumbered      (※1)
  IPアドレス           A.B.C.2         (※2)
  ネットマスク         255.255.255.252 (※3)

(※1)住友電工ネットワークス製とは異なります。
(※2)割り当ての最初のIPアドレスを設定します。
(※3)本来は255.255.255.254ですが設定できないため
     255.255.255.252にします。

2. 「詳細設定」→「静的IPマスカレード設定」→「NATエントリ編集」
  エントリ番号       01
  変換対象プロトコル TCP
  変換対象ポート     20-443
  宛先アドレス       192.168.1.2

3. 「詳細設定」→「静的NAT設定」→静的NATエントリ」
  エントリ番号    01
  WAN側IPアドレス A.B.C.3
  宛先アドレス    192.168.1.3
---

■固定IP4個の場合の設定例
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.1.1/24
公開するサーバー:192.168.1.2(A.B.C.0) 全て
                  192.168.1.3(A.B.C.1) TCPの20番〜443番まで
                  192.168.1.4(A.B.C.2) 全て
                  192.168.1.5(A.B.C.3) 全て
外部へはA.B.C.1でアクセスする。
---
1. 「基本設定」→「接続先設定」→「接続設定1」
[IPアドレス]
  IPアドレスの自動取得 Unnumbered (※1)
  IPアドレス           A.B.C.1    (※2)
  ネットマスク         255.255.255.252

(※1)住友電工ネットワークス製とは異なります。
(※2)割り当て2番目のIPアドレスを設定します。

2. 「詳細設定」→「静的IPマスカレード設定」→「NATエントリ編集」
  エントリ番号       01
  変換対象プロトコル TCP
  変換対象ポート     20-443
  宛先アドレス       192.168.1.3

3. 「詳細設定」→「静的NAT設定」→「静的NATエントリ」
  エントリ番号  WAN側IPアドレス  宛先アドレス
      01         A.B.C.0          192.168.1.2
      02         A.B.C.2          192.168.1.4
      03         A.B.C.3          192.168.1.5

ヘアピンNATについて

■ヘアピンNATとは
NAPTや静的NAT設定を行なっている状態で、ルーターのLAN側から、NAPT/静的NAT設定しているグローバルIPアドレスにアクセスした際に、LAN側に転送を行う機能です。NATループバック、IPループバックなどと呼ばれる場合もあります。

この機能を持たないルーターでは、LAN側からサーバーにグローバルIPアドレスでアクセスする際にLAN側に転送されず、サーバーと通信ができなくなります。
この場合、hostsファイルの編集や内部用DNSサーバーを用意するといった方法を用い、LAN内部に存在するドメイン宛のアクセスはプライベートIPアドレスで行うといった方法を取る必要がありますが、ヘアピンNAT機能を持ったルーターを使うことで、外部からと同じく、グローバルIPアドレスで目的のサーバーに内部からもアクセスすることが可能です。

現在、機種ごとではなくメーカーによって対応状況が異なります。

●対応メーカー
YAMAHA
PLANEX
Logitec
Linksys

○非対応メーカー
BUFFALO
IODATA
コレガ
NEC
住友電工ネットワークス

概要

■固定IPアドレス1個の場合
一般的なフレッツ光(PPPoE接続)に対応したルーターであれば問題ありません。
動的IPアドレス割当と同様に、自動でIPアドレスが割り振られますが、その際割り振られるアドレスが一定(固定)となります。

サーバーを外部に公開する場合は、静的NAPT(IPマスカレード)の設定を行い、外部公開したいサービス(ポート番号)を個別に公開してください。

■固定IPアドレス2個の場合
静的NAT設定を行なってください。
※静的NAT設定に非対応のルーターでは、ご利用いただけません。

■固定IPアドレス4個の場合
固定IPアドレス4個を無駄なく使う場合は静的NAT設定をご利用ください。
外部公開に利用可能なIPアドレスは1つになりますが、グローバルIPアドレスを直接ホストに割り当てしたい場合は、対応ルーターを用いてUnnumbered接続(LAN間接続)もご利用可能です。

■固定IPアドレス8個以上の場合
一般的には、Unnumbered接続(LAN間接続)をご利用ください。
(静的NATでもご利用いただくことは可能です。)

■一般的な設定方法
静的NAT設定
Unnumbered接続(LAN間接続)

■機種別の設定例
YAMAHA RTX1200
YAMAHA NVR500 / RT58i (Biz Box ルータ N58i)
NTT西日本 CTU
住友電工ネットワークス製ルーター(RV-230SE、RV-S340SE等NTTのレンタルルーター)
NEC製ルーター(RT-200NE、RV-S340NE等NTTのレンタルルーター)

■その他
ヘアピンNATについて

静的NAT設定

静的NAT(スタティックNAT)とは、LAN内部のIPアドレスを常に同一のグローバルIPアドレスとマッピングする設定です。
従って、外部公開するホストには、プライベートIPアドレスを割り当てます。

静的NAT設定を用いた場合、Unnumbered接続とは違い、割り当ての全てのIPアドレスを外部公開に利用することができます。

■固定IPアドレス2個の場合
A.B.C.0〜A.B.C.1が割り当てられた場合、片方(A.B.C.0)をNAPT用(ルーターのWAN側IPアドレス)とし、LAN内の全てのホストが外部と通信する際にこのIPアドレスを用います。
そのため、このIPアドレスを用いて外部公開する場合は、静的NAPT設定で公開が必要なポート単位で外部への公開を設定してください。
もう片方(A.B.C.1)は、静的NAT設定で、外部公開するサーバーのプライベートIPアドレスとマッピングしてください。
静的NAT設定を行ったアドレスは、ポート単位ではなくすべての通信がNAT変換されて、指定のプライベートIPアドレスに到達します。

■固定IPアドレスが4個の場合
基本的には2個と同様です。固定IPアドレスのうち1つはNAPT用とし、外部公開する場合はNAPT設定を行います。
残りの3つの固定IPアドレスは、それぞれ外部公開するプライベートIPアドレスとマッピングしてください。

■NAPT設定時の注意
NAPT用アドレスに静的NAPT設定を行い、ポート単位で外部公開する場合は、1024番より大きいポート番号はLAN内ホストが外部と通信する際に共有して使用されます。
そのため、公開範囲は1024番までの番号としてください。

弊社で静的NATへの対応を確認しているルーターは以下となります。
YAMAHA NVR500 / RT58i (Biz Box ルータ N58i)
YAMAHA RTX1200
ひかり電話用のレンタルルーター(住友電工ネットワークス製)
ひかり電話用のレンタルルーター(NEC製)

Unnumbered接続(LAN間接続)設定

Unnumbered接続(LAN間接続)とは、他のネットワークに接続するルーターのWAN側インターフェースにIPアドレスを割り当てない方式の接続方法です。
通常は固定IP8個以上の環境で利用します。
この接続方式を利用した場合、各サーバー等へはグローバルIPアドレスの割り当てを行います。

Unnumbered接続では、ホストに割り当て可能なIPアドレスはネットワークアドレス、ブロードキャストアドレス、ルーター割り当て用のIPアドレスの3つを除いた数となります。
例:固定IP8個の場合、ホストに割り当て可能なIPアドレスは5個

Unnumbered接続による複数固定IPアドレスのご利用は多くのルーターが対応しております。具体的なルーター毎の設定については、各機材のマニュアルをご確認ください。

Unnumbered接続の設定時に必要となる、ネットマスク値などの情報について、IPQで提供するサービスにおける情報は以下となります。


IPアドレス数 サブネットマスク プリフィックス ホストに割り当て可能なIPアドレス数
4個 255.255.255.252 30 1個
8個 255.255.255.248 29 5個
16個 255.255.255.240 28 13個
32個 255.255.255.224 27 29個
64個 255.255.255.192 26 61個
128個 255.255.255.128 25 125個

YAMAHA RTX1200の設定例

公開するサーバーのポートは必要なポートを公開するように変更してください。

■固定IP1個の場合
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0
RTX1200のLAN側IPアドレス:192.168.100.1/24
公開するサーバー:192.168.100.200(A.B.C.0) TCPの20番〜587番まで
外部へはA.B.C.0でアクセスする。
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address 192.168.100.1/24 *工場出荷時設定
ip lan2 nat descriptor 1
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
ip pp nat descriptor 1
pp enable 1
nat descriptor type 1 nat-masquerade
nat descriptor address outer 1 A.B.C.0
nat descriptor masquerade static 1 1 192.168.100.200 tcp 20-587
dhcp service server *工場出荷時設定
dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent *工場出荷時設定
dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24 *工場出荷時設定
dns server pp 1
---
■固定IP2個の場合
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.1
RTX1200のLAN側IPアドレス:192.168.100.1/24
公開するサーバー:192.168.100.200(A.B.C.0) TCPの20番〜587番まで
                  192.168.100.201(A.B.C.1) 全てのポート
外部へはA.B.C.0でアクセスする(192.168.100.201を除く)
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address 192.168.100.1/24 *工場出荷時設定
ip lan2 nat descriptor 1
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
ip pp nat descriptor 1
pp enable 1
nat descriptor type 1 nat-masquerade
nat descriptor address outer 1 A.B.C.0-A.B.C.1
nat descriptor static 1 1 A.B.C.1=192.168.100.201
nat descriptor masquerade static 1 1 192.168.100.200 tcp 20-587
dhcp service server *工場出荷時設定
dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent *工場出荷時設定
dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24 *工場出荷時設定
dns server pp 1
---
■固定IP4個の場合(静的NAT)
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3
RTX1200のLAN側IPアドレス:192.168.100.1/24
公開するサーバー:192.168.100.200(A.B.C.0) TCPの20番〜587番まで
                  192.168.100.201(A.B.C.1) 全てのポート
                  192.168.100.202(A.B.C.2) 全てのポート
		  192.168.100.203(A.B.C.3) 全てのポート
外部へはA.B.C.0でアクセスする(192.168.100.201〜192.168.100.203を除く)
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address 192.168.100.1/24 *工場出荷時設定
ip lan2 nat descriptor 1
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
ip pp nat descriptor 1
pp enable 1
nat descriptor type 1 nat-masquerade
nat descriptor address outer 1 A.B.C.0-A.B.C.3
nat descriptor static 1 1 A.B.C.1=192.168.100.201 3
nat descriptor masquerade static 1 1 192.168.100.200 tcp 20-587
dhcp service server *工場出荷時設定
dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent *工場出荷時設定
dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24 *工場出荷時設定
dns server pp 1
---
■固定IP4個の場合(Unnumbered接続)
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3 (A.B.C.0/30)
RTX1200のLAN側IPアドレス:A.B.C.1/30 (LAN1)
公開するサーバー:A.B.C.2 全てのポート
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address A.B.C.1/30
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
pp enable 1
dns server pp 1
---
■固定IP4個の場合(Unnumbered接続) サーバー+パソコン端末
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3(A.B.C.0/30)
RTX1200のLAN側IPアドレス:A.B.C.1/30 (LAN3)
                          192.168.100.1/24 (LAN1)
公開するサーバー:A.B.C.2 全てのポート LAN3に接続
192.168.100.0/24のホストは外部へA.B.C.1でアクセスする。
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address 192.168.100.1/24 *工場出荷時設定
ip lan2 nat descriptor 1
ip lan3 address A.B.C.1/30
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
ip pp nat descriptor 1
pp enable 1
nat descriptor type 1 masquerade
nat descriptor address outer 1 A.B.C.1
nat descriptor address inner 192.168.100.1-192.168.100.254
dhcp service server *工場出荷時設定
dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent *工場出荷時設定
dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24 *工場出荷時設定
dns server pp 1
---
■固定IP8個以上の場合(Unnumbered接続)
サーバーのみ接続する場合は「固定IP4個の場合(Unnumbered接続)」を、
サーバーと同時にクライアントホストを接続する場合は「固定IP4個の場合(Unnumbered接続) サーバー+パソコン端末」を
参考に、ネットマスク等のパラメーターを変更してご利用ください。

YAMAHA NVR500 / RT58i (Biz Box ルータ N58i)の設定例

公開するサーバーのポート等は必要なポートを公開するように変更してください。

■固定IP4個の場合の設定例
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.100.1/24
公開するサーバー:192.168.100.200(A.B.C.0) TCPの20番〜587番まで
                  192.168.100.201(A.B.C.1) 全て
                  192.168.100.202(A.B.C.2) 全て
                  192.168.100.203(A.B.C.3) 全て
---
1. 「詳細設定と情報」→「LANの設定」でLANポートの
IPアドレスを192.168.100.1、
ネットマスクを255.255.255.0(24ビット)
に設定する

2. 「詳細設定と情報」→「基本接続と詳細な設定」→「追加」より、
「PPPoEを用いるネットワーク型ADSL接続」
(PPPoEを用いるネットワーク型ブロードバンド接続)を選択する。

3. PPPoEアカウント入力、「NATの設定」の「NAT外側アドレス範囲」に
始点: A.B.C.0(割り当ての最初のIPアドレス)、
終点:(空欄) と設定する。
以上で一度「設定の確定」から登録する。

4. 「詳細設定と情報」「接続と詳細な設定」から先ほど登録した
登録の「設定」に進む。
「静的NAT関連」を下記のように設定する。

  NAT外側アドレス(グローバル) NAT内側アドレス(プライベート)
1   A.B.C.1                     192.168.100.201
2   A.B.C.2                     192.168.100.202
3   A.B.C.3                     192.168.100.203

5. 「詳細設定と情報」→「コマンドの実行」より、下記を入力する。
nat descriptor masquerade static 1000 1 192.168.100.200 tcp 20-587

NTT西日本 CTUの設定について

NTT西日本のCTUを利用する場合、静的NATの設定ができません。そのため、IP2個のサービスはご利用いただけません
また、固定IP4個もUnnumbered接続になるため、ホストに割り当て可能なグローバルIPアドレスは1つになります

固定IP2個のサービス、または固定IP4個で4つのIPアドレスを利用したい場合、下記の選択肢があります。
  • ・ひかり電話を契約し、ひかり電話対応ルーターをレンタルする。
  • ・YAMAHA NVR500等静的NATに対応したルーターを別途用意し、静的NAT設定で接続を行う。
  • ・ルーターを使わずコンピューターから直接PPPoE接続を行う。

■CTU設定値
IP1 通常通り
IP2 CTUでは利用不可
IP4以上 接続先1に設定し、Unnumbered機能を有効にしてください。
マスク長についてはUnnumbered接続のページに記載がございます。
※Unnumbered接続を行う場合は接続先1に設定する必要があります。

■CTUのみを利用した場合のおすすめ構成例
IPQの固定IP8個のサービスと一般的な動的IPアドレスのISPを契約、接続先1にIPQのIP8を設定すると5台のサーバーの公開が可能です。
さらに接続先2として動的IPアドレスのISPを設定。LAN内部のホストは接続先2を経由してインターネットへの接続が可能です。

■具体的な設定方法について
CTUのマニュアルを御覧ください。
http://flets-w.com/hikari-p/download/guide_ctu_11.pdf

住友電工ネットワークス製ルーターの設定例

この記事ではNTTからレンタルされるルーターで、そのうちRV-230SE、RV-S340SEといった型番の最後がSEとなる、住友電工ネットワークス製のルーターを対象とします。

なお、ひかり電話対応ルーターでは、Unnumbered接続の設定は1つのみご利用いただけます。Unnumbered接続が必要となる、複数固定IPアドレスを2つ以上同時にご利用の場合は、別途ルーターの追加が必要となります。


■固定IP2個の場合
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.1
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.1.1/24
公開するサーバー:192.168.1.2(A.B.C.0) TCPの20番〜443番まで
                  192.168.1.3(A.B.C.1) 全て
外部へはA.B.C.0でアクセスする。
---
1. 「基本設定」→「接続先設定」→「メインセッション」
[IPアドレス]
IPアドレスの自動取得 IPアドレスの手動設定※1
IPアドレス           A.B.C.0

※1 Unnumberedにしないこと

2. 「詳細設定」→「静的NAT設定」→「エントリ編集」
☆1台目
  エントリ番号          1
  優先順位              1
  接続インタフェース名  メインセッション
  宛先IPアドレス        192.168.1.2
  変換対象IPアドレス    IPアドレス指定 A.B.C.0
  変換対象プロトコル    TCP
  変換対象ポート        21-443 (←利用するポートの範囲を指定)
☆2台目
  エントリ番号          2
  優先順位              2
  接続インタフェース名  メインセッション
  宛先IPアドレス        192.168.1.3
  変換対象IPアドレス    IPアドレス指定 A.B.C.1
  変換対象プロトコル    全プロトコル(共有)
  変換対象ポート        未記入

NEC製ルーターの設定例

この記事ではNTTからレンタルされるルーターで、そのうちRT-200NE、RV-S340NEといった 型番の最後がNEとなる、NEC製のルーターを対象とします。

なお、ひかり電話対応ルーターでは、Unnumbered接続の設定は1つのみご利用いただけます。Unnumbered接続が必要となる、複数固定IPアドレスを2つ以上同時にご利用の場合は、別途ルーターの追加が必要となります。


■固定IP2個の場合の設定例(1)
割り当ての最初の固定IPアドレスの第4オクテット目が0, 4, 8, ・・・, 252の様に0の時または4の倍数の場合の設定です。
例: A.B.C.0、A.B.C.4 など
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.1
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.1.1/24
公開するサーバー:192.168.1.2(A.B.C.0) 全て
                  192.168.1.3(A.B.C.1) TCPの20番〜443番まで
外部へはA.B.C.1でアクセスする。
---
1. 「基本設定」→「接続先設定」→「接続設定1」
[IPアドレス]
  IPアドレスの自動取得 Unnumbered      (※1)
  IPアドレス           A.B.C.1         (※2)
  ネットマスク         255.255.255.252 (※3)

(※1)住友電工ネットワークス製とは異なります。
(※2)割り当て2番目のIPアドレスを設定します。
(※3)本来は255.255.255.254ですが設定できないため
     255.255.255.252にします。

2. 「詳細設定」→「静的IPマスカレード設定」→「NATエントリ編集」
  エントリ番号       01
  変換対象プロトコル TCP
  変換対象ポート     20-443
  宛先アドレス       192.168.1.3

3. 「詳細設定」→「静的NAT設定」→「静的NATエントリ」
  エントリ番号    01
  WAN側IPアドレス A.B.C.0
  宛先アドレス    192.168.1.2
---

■固定IP2個の場合の設定例(2)
割り当ての最初の固定IPアドレスが「固定IP2個の場合の設定例(1)」に該当しない場合の設定例です。
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.2〜A.B.C.3
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.1.1/24
公開するサーバー:192.168.1.2(A.B.C.2) TCPの20番〜443番まで
                  192.168.1.3(A.B.C.3) 全て
外部へはA.B.C.2でアクセスする。
---
1. 「基本設定」→「接続先設定」→「接続設定1」
[IPアドレス]
  IPアドレスの自動取得 Unnumbered      (※1)
  IPアドレス           A.B.C.2         (※2)
  ネットマスク         255.255.255.252 (※3)

(※1)住友電工ネットワークス製とは異なります。
(※2)割り当ての最初のIPアドレスを設定します。
(※3)本来は255.255.255.254ですが設定できないため
     255.255.255.252にします。

2. 「詳細設定」→「静的IPマスカレード設定」→「NATエントリ編集」
  エントリ番号       01
  変換対象プロトコル TCP
  変換対象ポート     20-443
  宛先アドレス       192.168.1.2

3. 「詳細設定」→「静的NAT設定」→静的NATエントリ」
  エントリ番号    01
  WAN側IPアドレス A.B.C.3
  宛先アドレス    192.168.1.3
---

■固定IP4個の場合の設定例
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.1.1/24
公開するサーバー:192.168.1.2(A.B.C.0) 全て
                  192.168.1.3(A.B.C.1) TCPの20番〜443番まで
                  192.168.1.4(A.B.C.2) 全て
                  192.168.1.5(A.B.C.3) 全て
外部へはA.B.C.1でアクセスする。
---
1. 「基本設定」→「接続先設定」→「接続設定1」
[IPアドレス]
  IPアドレスの自動取得 Unnumbered (※1)
  IPアドレス           A.B.C.1    (※2)
  ネットマスク         255.255.255.252

(※1)住友電工ネットワークス製とは異なります。
(※2)割り当て2番目のIPアドレスを設定します。

2. 「詳細設定」→「静的IPマスカレード設定」→「NATエントリ編集」
  エントリ番号       01
  変換対象プロトコル TCP
  変換対象ポート     20-443
  宛先アドレス       192.168.1.3

3. 「詳細設定」→「静的NAT設定」→「静的NATエントリ」
  エントリ番号  WAN側IPアドレス  宛先アドレス
      01         A.B.C.0          192.168.1.2
      02         A.B.C.2          192.168.1.4
      03         A.B.C.3          192.168.1.5

ヘアピンNATについて

■ヘアピンNATとは
NAPTや静的NAT設定を行なっている状態で、ルーターのLAN側から、NAPT/静的NAT設定しているグローバルIPアドレスにアクセスした際に、LAN側に転送を行う機能です。NATループバック、IPループバックなどと呼ばれる場合もあります。

この機能を持たないルーターでは、LAN側からサーバーにグローバルIPアドレスでアクセスする際にLAN側に転送されず、サーバーと通信ができなくなります。
この場合、hostsファイルの編集や内部用DNSサーバーを用意するといった方法を用い、LAN内部に存在するドメイン宛のアクセスはプライベートIPアドレスで行うといった方法を取る必要がありますが、ヘアピンNAT機能を持ったルーターを使うことで、外部からと同じく、グローバルIPアドレスで目的のサーバーに内部からもアクセスすることが可能です。

現在、機種ごとではなくメーカーによって対応状況が異なります。

●対応メーカー
YAMAHA
PLANEX
Logitec
Linksys

○非対応メーカー
BUFFALO
IODATA
コレガ
NEC
住友電工ネットワークス

概要

■固定IPアドレス1個の場合
一般的なフレッツ光(PPPoE接続)に対応したルーターであれば問題ありません。
動的IPアドレス割当と同様に、自動でIPアドレスが割り振られますが、その際割り振られるアドレスが一定(固定)となります。

サーバーを外部に公開する場合は、静的NAPT(IPマスカレード)の設定を行い、外部公開したいサービス(ポート番号)を個別に公開してください。

■固定IPアドレス2個の場合
静的NAT設定を行なってください。
※静的NAT設定に非対応のルーターでは、ご利用いただけません。

■固定IPアドレス4個の場合
固定IPアドレス4個を無駄なく使う場合は静的NAT設定をご利用ください。
外部公開に利用可能なIPアドレスは1つになりますが、グローバルIPアドレスを直接ホストに割り当てしたい場合は、対応ルーターを用いてUnnumbered接続(LAN間接続)もご利用可能です。

■固定IPアドレス8個以上の場合
一般的には、Unnumbered接続(LAN間接続)をご利用ください。
(静的NATでもご利用いただくことは可能です。)

■一般的な設定方法
静的NAT設定
Unnumbered接続(LAN間接続)

■機種別の設定例
YAMAHA RTX1200
YAMAHA NVR500 / RT58i (Biz Box ルータ N58i)
NTT西日本 CTU
住友電工ネットワークス製ルーター(RV-230SE、RV-S340SE等NTTのレンタルルーター)
NEC製ルーター(RT-200NE、RV-S340NE等NTTのレンタルルーター)

■その他
ヘアピンNATについて

静的NAT設定

静的NAT(スタティックNAT)とは、LAN内部のIPアドレスを常に同一のグローバルIPアドレスとマッピングする設定です。
従って、外部公開するホストには、プライベートIPアドレスを割り当てます。

静的NAT設定を用いた場合、Unnumbered接続とは違い、割り当ての全てのIPアドレスを外部公開に利用することができます。

■固定IPアドレス2個の場合
A.B.C.0〜A.B.C.1が割り当てられた場合、片方(A.B.C.0)をNAPT用(ルーターのWAN側IPアドレス)とし、LAN内の全てのホストが外部と通信する際にこのIPアドレスを用います。
そのため、このIPアドレスを用いて外部公開する場合は、静的NAPT設定で公開が必要なポート単位で外部への公開を設定してください。
もう片方(A.B.C.1)は、静的NAT設定で、外部公開するサーバーのプライベートIPアドレスとマッピングしてください。
静的NAT設定を行ったアドレスは、ポート単位ではなくすべての通信がNAT変換されて、指定のプライベートIPアドレスに到達します。

■固定IPアドレスが4個の場合
基本的には2個と同様です。固定IPアドレスのうち1つはNAPT用とし、外部公開する場合はNAPT設定を行います。
残りの3つの固定IPアドレスは、それぞれ外部公開するプライベートIPアドレスとマッピングしてください。

■NAPT設定時の注意
NAPT用アドレスに静的NAPT設定を行い、ポート単位で外部公開する場合は、1024番より大きいポート番号はLAN内ホストが外部と通信する際に共有して使用されます。
そのため、公開範囲は1024番までの番号としてください。

弊社で静的NATへの対応を確認しているルーターは以下となります。
YAMAHA NVR500 / RT58i (Biz Box ルータ N58i)
YAMAHA RTX1200
ひかり電話用のレンタルルーター(住友電工ネットワークス製)
ひかり電話用のレンタルルーター(NEC製)

Unnumbered接続(LAN間接続)設定

Unnumbered接続(LAN間接続)とは、他のネットワークに接続するルーターのWAN側インターフェースにIPアドレスを割り当てない方式の接続方法です。
通常は固定IP8個以上の環境で利用します。
この接続方式を利用した場合、各サーバー等へはグローバルIPアドレスの割り当てを行います。

Unnumbered接続では、ホストに割り当て可能なIPアドレスはネットワークアドレス、ブロードキャストアドレス、ルーター割り当て用のIPアドレスの3つを除いた数となります。
例:固定IP8個の場合、ホストに割り当て可能なIPアドレスは5個

Unnumbered接続による複数固定IPアドレスのご利用は多くのルーターが対応しております。具体的なルーター毎の設定については、各機材のマニュアルをご確認ください。

Unnumbered接続の設定時に必要となる、ネットマスク値などの情報について、IPQで提供するサービスにおける情報は以下となります。


IPアドレス数 サブネットマスク プリフィックス ホストに割り当て可能なIPアドレス数
4個 255.255.255.252 30 1個
8個 255.255.255.248 29 5個
16個 255.255.255.240 28 13個
32個 255.255.255.224 27 29個
64個 255.255.255.192 26 61個
128個 255.255.255.128 25 125個

YAMAHA RTX1200の設定例

公開するサーバーのポートは必要なポートを公開するように変更してください。

■固定IP1個の場合
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0
RTX1200のLAN側IPアドレス:192.168.100.1/24
公開するサーバー:192.168.100.200(A.B.C.0) TCPの20番〜587番まで
外部へはA.B.C.0でアクセスする。
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address 192.168.100.1/24 *工場出荷時設定
ip lan2 nat descriptor 1
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
ip pp nat descriptor 1
pp enable 1
nat descriptor type 1 nat-masquerade
nat descriptor address outer 1 A.B.C.0
nat descriptor masquerade static 1 1 192.168.100.200 tcp 20-587
dhcp service server *工場出荷時設定
dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent *工場出荷時設定
dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24 *工場出荷時設定
dns server pp 1
---
■固定IP2個の場合
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.1
RTX1200のLAN側IPアドレス:192.168.100.1/24
公開するサーバー:192.168.100.200(A.B.C.0) TCPの20番〜587番まで
                  192.168.100.201(A.B.C.1) 全てのポート
外部へはA.B.C.0でアクセスする(192.168.100.201を除く)
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address 192.168.100.1/24 *工場出荷時設定
ip lan2 nat descriptor 1
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
ip pp nat descriptor 1
pp enable 1
nat descriptor type 1 nat-masquerade
nat descriptor address outer 1 A.B.C.0-A.B.C.1
nat descriptor static 1 1 A.B.C.1=192.168.100.201
nat descriptor masquerade static 1 1 192.168.100.200 tcp 20-587
dhcp service server *工場出荷時設定
dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent *工場出荷時設定
dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24 *工場出荷時設定
dns server pp 1
---
■固定IP4個の場合(静的NAT)
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3
RTX1200のLAN側IPアドレス:192.168.100.1/24
公開するサーバー:192.168.100.200(A.B.C.0) TCPの20番〜587番まで
                  192.168.100.201(A.B.C.1) 全てのポート
                  192.168.100.202(A.B.C.2) 全てのポート
		  192.168.100.203(A.B.C.3) 全てのポート
外部へはA.B.C.0でアクセスする(192.168.100.201〜192.168.100.203を除く)
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address 192.168.100.1/24 *工場出荷時設定
ip lan2 nat descriptor 1
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
ip pp nat descriptor 1
pp enable 1
nat descriptor type 1 nat-masquerade
nat descriptor address outer 1 A.B.C.0-A.B.C.3
nat descriptor static 1 1 A.B.C.1=192.168.100.201 3
nat descriptor masquerade static 1 1 192.168.100.200 tcp 20-587
dhcp service server *工場出荷時設定
dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent *工場出荷時設定
dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24 *工場出荷時設定
dns server pp 1
---
■固定IP4個の場合(Unnumbered接続)
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3 (A.B.C.0/30)
RTX1200のLAN側IPアドレス:A.B.C.1/30 (LAN1)
公開するサーバー:A.B.C.2 全てのポート
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address A.B.C.1/30
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
pp enable 1
dns server pp 1
---
■固定IP4個の場合(Unnumbered接続) サーバー+パソコン端末
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3(A.B.C.0/30)
RTX1200のLAN側IPアドレス:A.B.C.1/30 (LAN3)
                          192.168.100.1/24 (LAN1)
公開するサーバー:A.B.C.2 全てのポート LAN3に接続
192.168.100.0/24のホストは外部へA.B.C.1でアクセスする。
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address 192.168.100.1/24 *工場出荷時設定
ip lan2 nat descriptor 1
ip lan3 address A.B.C.1/30
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
ip pp nat descriptor 1
pp enable 1
nat descriptor type 1 masquerade
nat descriptor address outer 1 A.B.C.1
nat descriptor address inner 192.168.100.1-192.168.100.254
dhcp service server *工場出荷時設定
dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent *工場出荷時設定
dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24 *工場出荷時設定
dns server pp 1
---
■固定IP8個以上の場合(Unnumbered接続)
サーバーのみ接続する場合は「固定IP4個の場合(Unnumbered接続)」を、
サーバーと同時にクライアントホストを接続する場合は「固定IP4個の場合(Unnumbered接続) サーバー+パソコン端末」を
参考に、ネットマスク等のパラメーターを変更してご利用ください。

YAMAHA NVR500 / RT58i (Biz Box ルータ N58i)の設定例

公開するサーバーのポート等は必要なポートを公開するように変更してください。

■固定IP4個の場合の設定例
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.100.1/24
公開するサーバー:192.168.100.200(A.B.C.0) TCPの20番〜587番まで
                  192.168.100.201(A.B.C.1) 全て
                  192.168.100.202(A.B.C.2) 全て
                  192.168.100.203(A.B.C.3) 全て
---
1. 「詳細設定と情報」→「LANの設定」でLANポートの
IPアドレスを192.168.100.1、
ネットマスクを255.255.255.0(24ビット)
に設定する

2. 「詳細設定と情報」→「基本接続と詳細な設定」→「追加」より、
「PPPoEを用いるネットワーク型ADSL接続」
(PPPoEを用いるネットワーク型ブロードバンド接続)を選択する。

3. PPPoEアカウント入力、「NATの設定」の「NAT外側アドレス範囲」に
始点: A.B.C.0(割り当ての最初のIPアドレス)、
終点:(空欄) と設定する。
以上で一度「設定の確定」から登録する。

4. 「詳細設定と情報」「接続と詳細な設定」から先ほど登録した
登録の「設定」に進む。
「静的NAT関連」を下記のように設定する。

  NAT外側アドレス(グローバル) NAT内側アドレス(プライベート)
1   A.B.C.1                     192.168.100.201
2   A.B.C.2                     192.168.100.202
3   A.B.C.3                     192.168.100.203

5. 「詳細設定と情報」→「コマンドの実行」より、下記を入力する。
nat descriptor masquerade static 1000 1 192.168.100.200 tcp 20-587

NTT西日本 CTUの設定について

NTT西日本のCTUを利用する場合、静的NATの設定ができません。そのため、IP2個のサービスはご利用いただけません
また、固定IP4個もUnnumbered接続になるため、ホストに割り当て可能なグローバルIPアドレスは1つになります

固定IP2個のサービス、または固定IP4個で4つのIPアドレスを利用したい場合、下記の選択肢があります。
  • ・ひかり電話を契約し、ひかり電話対応ルーターをレンタルする。
  • ・YAMAHA NVR500等静的NATに対応したルーターを別途用意し、静的NAT設定で接続を行う。
  • ・ルーターを使わずコンピューターから直接PPPoE接続を行う。

■CTU設定値
IP1 通常通り
IP2 CTUでは利用不可
IP4以上 接続先1に設定し、Unnumbered機能を有効にしてください。
マスク長についてはUnnumbered接続のページに記載がございます。
※Unnumbered接続を行う場合は接続先1に設定する必要があります。

■CTUのみを利用した場合のおすすめ構成例
IPQの固定IP8個のサービスと一般的な動的IPアドレスのISPを契約、接続先1にIPQのIP8を設定すると5台のサーバーの公開が可能です。
さらに接続先2として動的IPアドレスのISPを設定。LAN内部のホストは接続先2を経由してインターネットへの接続が可能です。

■具体的な設定方法について
CTUのマニュアルを御覧ください。
http://flets-w.com/hikari-p/download/guide_ctu_11.pdf

住友電工ネットワークス製ルーターの設定例

この記事ではNTTからレンタルされるルーターで、そのうちRV-230SE、RV-S340SEといった型番の最後がSEとなる、住友電工ネットワークス製のルーターを対象とします。

なお、ひかり電話対応ルーターでは、Unnumbered接続の設定は1つのみご利用いただけます。Unnumbered接続が必要となる、複数固定IPアドレスを2つ以上同時にご利用の場合は、別途ルーターの追加が必要となります。


■固定IP2個の場合
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.1
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.1.1/24
公開するサーバー:192.168.1.2(A.B.C.0) TCPの20番〜443番まで
                  192.168.1.3(A.B.C.1) 全て
外部へはA.B.C.0でアクセスする。
---
1. 「基本設定」→「接続先設定」→「メインセッション」
[IPアドレス]
IPアドレスの自動取得 IPアドレスの手動設定※1
IPアドレス           A.B.C.0

※1 Unnumberedにしないこと

2. 「詳細設定」→「静的NAT設定」→「エントリ編集」
☆1台目
  エントリ番号          1
  優先順位              1
  接続インタフェース名  メインセッション
  宛先IPアドレス        192.168.1.2
  変換対象IPアドレス    IPアドレス指定 A.B.C.0
  変換対象プロトコル    TCP
  変換対象ポート        21-443 (←利用するポートの範囲を指定)
☆2台目
  エントリ番号          2
  優先順位              2
  接続インタフェース名  メインセッション
  宛先IPアドレス        192.168.1.3
  変換対象IPアドレス    IPアドレス指定 A.B.C.1
  変換対象プロトコル    全プロトコル(共有)
  変換対象ポート        未記入

NEC製ルーターの設定例

この記事ではNTTからレンタルされるルーターで、そのうちRT-200NE、RV-S340NEといった 型番の最後がNEとなる、NEC製のルーターを対象とします。

なお、ひかり電話対応ルーターでは、Unnumbered接続の設定は1つのみご利用いただけます。Unnumbered接続が必要となる、複数固定IPアドレスを2つ以上同時にご利用の場合は、別途ルーターの追加が必要となります。


■固定IP2個の場合の設定例(1)
割り当ての最初の固定IPアドレスの第4オクテット目が0, 4, 8, ・・・, 252の様に0の時または4の倍数の場合の設定です。
例: A.B.C.0、A.B.C.4 など
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.1
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.1.1/24
公開するサーバー:192.168.1.2(A.B.C.0) 全て
                  192.168.1.3(A.B.C.1) TCPの20番〜443番まで
外部へはA.B.C.1でアクセスする。
---
1. 「基本設定」→「接続先設定」→「接続設定1」
[IPアドレス]
  IPアドレスの自動取得 Unnumbered      (※1)
  IPアドレス           A.B.C.1         (※2)
  ネットマスク         255.255.255.252 (※3)

(※1)住友電工ネットワークス製とは異なります。
(※2)割り当て2番目のIPアドレスを設定します。
(※3)本来は255.255.255.254ですが設定できないため
     255.255.255.252にします。

2. 「詳細設定」→「静的IPマスカレード設定」→「NATエントリ編集」
  エントリ番号       01
  変換対象プロトコル TCP
  変換対象ポート     20-443
  宛先アドレス       192.168.1.3

3. 「詳細設定」→「静的NAT設定」→「静的NATエントリ」
  エントリ番号    01
  WAN側IPアドレス A.B.C.0
  宛先アドレス    192.168.1.2
---

■固定IP2個の場合の設定例(2)
割り当ての最初の固定IPアドレスが「固定IP2個の場合の設定例(1)」に該当しない場合の設定例です。
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.2〜A.B.C.3
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.1.1/24
公開するサーバー:192.168.1.2(A.B.C.2) TCPの20番〜443番まで
                  192.168.1.3(A.B.C.3) 全て
外部へはA.B.C.2でアクセスする。
---
1. 「基本設定」→「接続先設定」→「接続設定1」
[IPアドレス]
  IPアドレスの自動取得 Unnumbered      (※1)
  IPアドレス           A.B.C.2         (※2)
  ネットマスク         255.255.255.252 (※3)

(※1)住友電工ネットワークス製とは異なります。
(※2)割り当ての最初のIPアドレスを設定します。
(※3)本来は255.255.255.254ですが設定できないため
     255.255.255.252にします。

2. 「詳細設定」→「静的IPマスカレード設定」→「NATエントリ編集」
  エントリ番号       01
  変換対象プロトコル TCP
  変換対象ポート     20-443
  宛先アドレス       192.168.1.2

3. 「詳細設定」→「静的NAT設定」→静的NATエントリ」
  エントリ番号    01
  WAN側IPアドレス A.B.C.3
  宛先アドレス    192.168.1.3
---

■固定IP4個の場合の設定例
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.1.1/24
公開するサーバー:192.168.1.2(A.B.C.0) 全て
                  192.168.1.3(A.B.C.1) TCPの20番〜443番まで
                  192.168.1.4(A.B.C.2) 全て
                  192.168.1.5(A.B.C.3) 全て
外部へはA.B.C.1でアクセスする。
---
1. 「基本設定」→「接続先設定」→「接続設定1」
[IPアドレス]
  IPアドレスの自動取得 Unnumbered (※1)
  IPアドレス           A.B.C.1    (※2)
  ネットマスク         255.255.255.252

(※1)住友電工ネットワークス製とは異なります。
(※2)割り当て2番目のIPアドレスを設定します。

2. 「詳細設定」→「静的IPマスカレード設定」→「NATエントリ編集」
  エントリ番号       01
  変換対象プロトコル TCP
  変換対象ポート     20-443
  宛先アドレス       192.168.1.3

3. 「詳細設定」→「静的NAT設定」→「静的NATエントリ」
  エントリ番号  WAN側IPアドレス  宛先アドレス
      01         A.B.C.0          192.168.1.2
      02         A.B.C.2          192.168.1.4
      03         A.B.C.3          192.168.1.5

ヘアピンNATについて

■ヘアピンNATとは
NAPTや静的NAT設定を行なっている状態で、ルーターのLAN側から、NAPT/静的NAT設定しているグローバルIPアドレスにアクセスした際に、LAN側に転送を行う機能です。NATループバック、IPループバックなどと呼ばれる場合もあります。

この機能を持たないルーターでは、LAN側からサーバーにグローバルIPアドレスでアクセスする際にLAN側に転送されず、サーバーと通信ができなくなります。
この場合、hostsファイルの編集や内部用DNSサーバーを用意するといった方法を用い、LAN内部に存在するドメイン宛のアクセスはプライベートIPアドレスで行うといった方法を取る必要がありますが、ヘアピンNAT機能を持ったルーターを使うことで、外部からと同じく、グローバルIPアドレスで目的のサーバーに内部からもアクセスすることが可能です。

現在、機種ごとではなくメーカーによって対応状況が異なります。

●対応メーカー
YAMAHA
PLANEX
Logitec
Linksys

○非対応メーカー
BUFFALO
IODATA
コレガ
NEC
住友電工ネットワークス

概要

■固定IPアドレス1個の場合
一般的なフレッツ光(PPPoE接続)に対応したルーターであれば問題ありません。
動的IPアドレス割当と同様に、自動でIPアドレスが割り振られますが、その際割り振られるアドレスが一定(固定)となります。

サーバーを外部に公開する場合は、静的NAPT(IPマスカレード)の設定を行い、外部公開したいサービス(ポート番号)を個別に公開してください。

■固定IPアドレス2個の場合
静的NAT設定を行なってください。
※静的NAT設定に非対応のルーターでは、ご利用いただけません。

■固定IPアドレス4個の場合
固定IPアドレス4個を無駄なく使う場合は静的NAT設定をご利用ください。
外部公開に利用可能なIPアドレスは1つになりますが、グローバルIPアドレスを直接ホストに割り当てしたい場合は、対応ルーターを用いてUnnumbered接続(LAN間接続)もご利用可能です。

■固定IPアドレス8個以上の場合
一般的には、Unnumbered接続(LAN間接続)をご利用ください。
(静的NATでもご利用いただくことは可能です。)

■一般的な設定方法
静的NAT設定
Unnumbered接続(LAN間接続)

■機種別の設定例
YAMAHA RTX1200
YAMAHA NVR500 / RT58i (Biz Box ルータ N58i)
NTT西日本 CTU
住友電工ネットワークス製ルーター(RV-230SE、RV-S340SE等NTTのレンタルルーター)
NEC製ルーター(RT-200NE、RV-S340NE等NTTのレンタルルーター)

■その他
ヘアピンNATについて

静的NAT設定

静的NAT(スタティックNAT)とは、LAN内部のIPアドレスを常に同一のグローバルIPアドレスとマッピングする設定です。
従って、外部公開するホストには、プライベートIPアドレスを割り当てます。

静的NAT設定を用いた場合、Unnumbered接続とは違い、割り当ての全てのIPアドレスを外部公開に利用することができます。

■固定IPアドレス2個の場合
A.B.C.0〜A.B.C.1が割り当てられた場合、片方(A.B.C.0)をNAPT用(ルーターのWAN側IPアドレス)とし、LAN内の全てのホストが外部と通信する際にこのIPアドレスを用います。
そのため、このIPアドレスを用いて外部公開する場合は、静的NAPT設定で公開が必要なポート単位で外部への公開を設定してください。
もう片方(A.B.C.1)は、静的NAT設定で、外部公開するサーバーのプライベートIPアドレスとマッピングしてください。
静的NAT設定を行ったアドレスは、ポート単位ではなくすべての通信がNAT変換されて、指定のプライベートIPアドレスに到達します。

■固定IPアドレスが4個の場合
基本的には2個と同様です。固定IPアドレスのうち1つはNAPT用とし、外部公開する場合はNAPT設定を行います。
残りの3つの固定IPアドレスは、それぞれ外部公開するプライベートIPアドレスとマッピングしてください。

■NAPT設定時の注意
NAPT用アドレスに静的NAPT設定を行い、ポート単位で外部公開する場合は、1024番より大きいポート番号はLAN内ホストが外部と通信する際に共有して使用されます。
そのため、公開範囲は1024番までの番号としてください。

弊社で静的NATへの対応を確認しているルーターは以下となります。
YAMAHA NVR500 / RT58i (Biz Box ルータ N58i)
YAMAHA RTX1200
ひかり電話用のレンタルルーター(住友電工ネットワークス製)
ひかり電話用のレンタルルーター(NEC製)

Unnumbered接続(LAN間接続)設定

Unnumbered接続(LAN間接続)とは、他のネットワークに接続するルーターのWAN側インターフェースにIPアドレスを割り当てない方式の接続方法です。
通常は固定IP8個以上の環境で利用します。
この接続方式を利用した場合、各サーバー等へはグローバルIPアドレスの割り当てを行います。

Unnumbered接続では、ホストに割り当て可能なIPアドレスはネットワークアドレス、ブロードキャストアドレス、ルーター割り当て用のIPアドレスの3つを除いた数となります。
例:固定IP8個の場合、ホストに割り当て可能なIPアドレスは5個

Unnumbered接続による複数固定IPアドレスのご利用は多くのルーターが対応しております。具体的なルーター毎の設定については、各機材のマニュアルをご確認ください。

Unnumbered接続の設定時に必要となる、ネットマスク値などの情報について、IPQで提供するサービスにおける情報は以下となります。


IPアドレス数 サブネットマスク プリフィックス ホストに割り当て可能なIPアドレス数
4個 255.255.255.252 30 1個
8個 255.255.255.248 29 5個
16個 255.255.255.240 28 13個
32個 255.255.255.224 27 29個
64個 255.255.255.192 26 61個
128個 255.255.255.128 25 125個

YAMAHA RTX1200の設定例

公開するサーバーのポートは必要なポートを公開するように変更してください。

■固定IP1個の場合
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0
RTX1200のLAN側IPアドレス:192.168.100.1/24
公開するサーバー:192.168.100.200(A.B.C.0) TCPの20番〜587番まで
外部へはA.B.C.0でアクセスする。
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address 192.168.100.1/24 *工場出荷時設定
ip lan2 nat descriptor 1
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
ip pp nat descriptor 1
pp enable 1
nat descriptor type 1 nat-masquerade
nat descriptor address outer 1 A.B.C.0
nat descriptor masquerade static 1 1 192.168.100.200 tcp 20-587
dhcp service server *工場出荷時設定
dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent *工場出荷時設定
dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24 *工場出荷時設定
dns server pp 1
---
■固定IP2個の場合
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.1
RTX1200のLAN側IPアドレス:192.168.100.1/24
公開するサーバー:192.168.100.200(A.B.C.0) TCPの20番〜587番まで
                  192.168.100.201(A.B.C.1) 全てのポート
外部へはA.B.C.0でアクセスする(192.168.100.201を除く)
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address 192.168.100.1/24 *工場出荷時設定
ip lan2 nat descriptor 1
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
ip pp nat descriptor 1
pp enable 1
nat descriptor type 1 nat-masquerade
nat descriptor address outer 1 A.B.C.0-A.B.C.1
nat descriptor static 1 1 A.B.C.1=192.168.100.201
nat descriptor masquerade static 1 1 192.168.100.200 tcp 20-587
dhcp service server *工場出荷時設定
dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent *工場出荷時設定
dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24 *工場出荷時設定
dns server pp 1
---
■固定IP4個の場合(静的NAT)
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3
RTX1200のLAN側IPアドレス:192.168.100.1/24
公開するサーバー:192.168.100.200(A.B.C.0) TCPの20番〜587番まで
                  192.168.100.201(A.B.C.1) 全てのポート
                  192.168.100.202(A.B.C.2) 全てのポート
		  192.168.100.203(A.B.C.3) 全てのポート
外部へはA.B.C.0でアクセスする(192.168.100.201〜192.168.100.203を除く)
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address 192.168.100.1/24 *工場出荷時設定
ip lan2 nat descriptor 1
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
ip pp nat descriptor 1
pp enable 1
nat descriptor type 1 nat-masquerade
nat descriptor address outer 1 A.B.C.0-A.B.C.3
nat descriptor static 1 1 A.B.C.1=192.168.100.201 3
nat descriptor masquerade static 1 1 192.168.100.200 tcp 20-587
dhcp service server *工場出荷時設定
dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent *工場出荷時設定
dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24 *工場出荷時設定
dns server pp 1
---
■固定IP4個の場合(Unnumbered接続)
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3 (A.B.C.0/30)
RTX1200のLAN側IPアドレス:A.B.C.1/30 (LAN1)
公開するサーバー:A.B.C.2 全てのポート
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address A.B.C.1/30
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
pp enable 1
dns server pp 1
---
■固定IP4個の場合(Unnumbered接続) サーバー+パソコン端末
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3(A.B.C.0/30)
RTX1200のLAN側IPアドレス:A.B.C.1/30 (LAN3)
                          192.168.100.1/24 (LAN1)
公開するサーバー:A.B.C.2 全てのポート LAN3に接続
192.168.100.0/24のホストは外部へA.B.C.1でアクセスする。
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address 192.168.100.1/24 *工場出荷時設定
ip lan2 nat descriptor 1
ip lan3 address A.B.C.1/30
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
ip pp nat descriptor 1
pp enable 1
nat descriptor type 1 masquerade
nat descriptor address outer 1 A.B.C.1
nat descriptor address inner 192.168.100.1-192.168.100.254
dhcp service server *工場出荷時設定
dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent *工場出荷時設定
dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24 *工場出荷時設定
dns server pp 1
---
■固定IP8個以上の場合(Unnumbered接続)
サーバーのみ接続する場合は「固定IP4個の場合(Unnumbered接続)」を、
サーバーと同時にクライアントホストを接続する場合は「固定IP4個の場合(Unnumbered接続) サーバー+パソコン端末」を
参考に、ネットマスク等のパラメーターを変更してご利用ください。

YAMAHA NVR500 / RT58i (Biz Box ルータ N58i)の設定例

公開するサーバーのポート等は必要なポートを公開するように変更してください。

■固定IP4個の場合の設定例
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.100.1/24
公開するサーバー:192.168.100.200(A.B.C.0) TCPの20番〜587番まで
                  192.168.100.201(A.B.C.1) 全て
                  192.168.100.202(A.B.C.2) 全て
                  192.168.100.203(A.B.C.3) 全て
---
1. 「詳細設定と情報」→「LANの設定」でLANポートの
IPアドレスを192.168.100.1、
ネットマスクを255.255.255.0(24ビット)
に設定する

2. 「詳細設定と情報」→「基本接続と詳細な設定」→「追加」より、
「PPPoEを用いるネットワーク型ADSL接続」
(PPPoEを用いるネットワーク型ブロードバンド接続)を選択する。

3. PPPoEアカウント入力、「NATの設定」の「NAT外側アドレス範囲」に
始点: A.B.C.0(割り当ての最初のIPアドレス)、
終点:(空欄) と設定する。
以上で一度「設定の確定」から登録する。

4. 「詳細設定と情報」「接続と詳細な設定」から先ほど登録した
登録の「設定」に進む。
「静的NAT関連」を下記のように設定する。

  NAT外側アドレス(グローバル) NAT内側アドレス(プライベート)
1   A.B.C.1                     192.168.100.201
2   A.B.C.2                     192.168.100.202
3   A.B.C.3                     192.168.100.203

5. 「詳細設定と情報」→「コマンドの実行」より、下記を入力する。
nat descriptor masquerade static 1000 1 192.168.100.200 tcp 20-587

NTT西日本 CTUの設定について

NTT西日本のCTUを利用する場合、静的NATの設定ができません。そのため、IP2個のサービスはご利用いただけません
また、固定IP4個もUnnumbered接続になるため、ホストに割り当て可能なグローバルIPアドレスは1つになります

固定IP2個のサービス、または固定IP4個で4つのIPアドレスを利用したい場合、下記の選択肢があります。
  • ・ひかり電話を契約し、ひかり電話対応ルーターをレンタルする。
  • ・YAMAHA NVR500等静的NATに対応したルーターを別途用意し、静的NAT設定で接続を行う。
  • ・ルーターを使わずコンピューターから直接PPPoE接続を行う。

■CTU設定値
IP1 通常通り
IP2 CTUでは利用不可
IP4以上 接続先1に設定し、Unnumbered機能を有効にしてください。
マスク長についてはUnnumbered接続のページに記載がございます。
※Unnumbered接続を行う場合は接続先1に設定する必要があります。

■CTUのみを利用した場合のおすすめ構成例
IPQの固定IP8個のサービスと一般的な動的IPアドレスのISPを契約、接続先1にIPQのIP8を設定すると5台のサーバーの公開が可能です。
さらに接続先2として動的IPアドレスのISPを設定。LAN内部のホストは接続先2を経由してインターネットへの接続が可能です。

■具体的な設定方法について
CTUのマニュアルを御覧ください。
http://flets-w.com/hikari-p/download/guide_ctu_11.pdf

住友電工ネットワークス製ルーターの設定例

この記事ではNTTからレンタルされるルーターで、そのうちRV-230SE、RV-S340SEといった型番の最後がSEとなる、住友電工ネットワークス製のルーターを対象とします。

なお、ひかり電話対応ルーターでは、Unnumbered接続の設定は1つのみご利用いただけます。Unnumbered接続が必要となる、複数固定IPアドレスを2つ以上同時にご利用の場合は、別途ルーターの追加が必要となります。


■固定IP2個の場合
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.1
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.1.1/24
公開するサーバー:192.168.1.2(A.B.C.0) TCPの20番〜443番まで
                  192.168.1.3(A.B.C.1) 全て
外部へはA.B.C.0でアクセスする。
---
1. 「基本設定」→「接続先設定」→「メインセッション」
[IPアドレス]
IPアドレスの自動取得 IPアドレスの手動設定※1
IPアドレス           A.B.C.0

※1 Unnumberedにしないこと

2. 「詳細設定」→「静的NAT設定」→「エントリ編集」
☆1台目
  エントリ番号          1
  優先順位              1
  接続インタフェース名  メインセッション
  宛先IPアドレス        192.168.1.2
  変換対象IPアドレス    IPアドレス指定 A.B.C.0
  変換対象プロトコル    TCP
  変換対象ポート        21-443 (←利用するポートの範囲を指定)
☆2台目
  エントリ番号          2
  優先順位              2
  接続インタフェース名  メインセッション
  宛先IPアドレス        192.168.1.3
  変換対象IPアドレス    IPアドレス指定 A.B.C.1
  変換対象プロトコル    全プロトコル(共有)
  変換対象ポート        未記入

NEC製ルーターの設定例

この記事ではNTTからレンタルされるルーターで、そのうちRT-200NE、RV-S340NEといった 型番の最後がNEとなる、NEC製のルーターを対象とします。

なお、ひかり電話対応ルーターでは、Unnumbered接続の設定は1つのみご利用いただけます。Unnumbered接続が必要となる、複数固定IPアドレスを2つ以上同時にご利用の場合は、別途ルーターの追加が必要となります。


■固定IP2個の場合の設定例(1)
割り当ての最初の固定IPアドレスの第4オクテット目が0, 4, 8, ・・・, 252の様に0の時または4の倍数の場合の設定です。
例: A.B.C.0、A.B.C.4 など
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.1
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.1.1/24
公開するサーバー:192.168.1.2(A.B.C.0) 全て
                  192.168.1.3(A.B.C.1) TCPの20番〜443番まで
外部へはA.B.C.1でアクセスする。
---
1. 「基本設定」→「接続先設定」→「接続設定1」
[IPアドレス]
  IPアドレスの自動取得 Unnumbered      (※1)
  IPアドレス           A.B.C.1         (※2)
  ネットマスク         255.255.255.252 (※3)

(※1)住友電工ネットワークス製とは異なります。
(※2)割り当て2番目のIPアドレスを設定します。
(※3)本来は255.255.255.254ですが設定できないため
     255.255.255.252にします。

2. 「詳細設定」→「静的IPマスカレード設定」→「NATエントリ編集」
  エントリ番号       01
  変換対象プロトコル TCP
  変換対象ポート     20-443
  宛先アドレス       192.168.1.3

3. 「詳細設定」→「静的NAT設定」→「静的NATエントリ」
  エントリ番号    01
  WAN側IPアドレス A.B.C.0
  宛先アドレス    192.168.1.2
---

■固定IP2個の場合の設定例(2)
割り当ての最初の固定IPアドレスが「固定IP2個の場合の設定例(1)」に該当しない場合の設定例です。
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.2〜A.B.C.3
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.1.1/24
公開するサーバー:192.168.1.2(A.B.C.2) TCPの20番〜443番まで
                  192.168.1.3(A.B.C.3) 全て
外部へはA.B.C.2でアクセスする。
---
1. 「基本設定」→「接続先設定」→「接続設定1」
[IPアドレス]
  IPアドレスの自動取得 Unnumbered      (※1)
  IPアドレス           A.B.C.2         (※2)
  ネットマスク         255.255.255.252 (※3)

(※1)住友電工ネットワークス製とは異なります。
(※2)割り当ての最初のIPアドレスを設定します。
(※3)本来は255.255.255.254ですが設定できないため
     255.255.255.252にします。

2. 「詳細設定」→「静的IPマスカレード設定」→「NATエントリ編集」
  エントリ番号       01
  変換対象プロトコル TCP
  変換対象ポート     20-443
  宛先アドレス       192.168.1.2

3. 「詳細設定」→「静的NAT設定」→静的NATエントリ」
  エントリ番号    01
  WAN側IPアドレス A.B.C.3
  宛先アドレス    192.168.1.3
---

■固定IP4個の場合の設定例
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.1.1/24
公開するサーバー:192.168.1.2(A.B.C.0) 全て
                  192.168.1.3(A.B.C.1) TCPの20番〜443番まで
                  192.168.1.4(A.B.C.2) 全て
                  192.168.1.5(A.B.C.3) 全て
外部へはA.B.C.1でアクセスする。
---
1. 「基本設定」→「接続先設定」→「接続設定1」
[IPアドレス]
  IPアドレスの自動取得 Unnumbered (※1)
  IPアドレス           A.B.C.1    (※2)
  ネットマスク         255.255.255.252

(※1)住友電工ネットワークス製とは異なります。
(※2)割り当て2番目のIPアドレスを設定します。

2. 「詳細設定」→「静的IPマスカレード設定」→「NATエントリ編集」
  エントリ番号       01
  変換対象プロトコル TCP
  変換対象ポート     20-443
  宛先アドレス       192.168.1.3

3. 「詳細設定」→「静的NAT設定」→「静的NATエントリ」
  エントリ番号  WAN側IPアドレス  宛先アドレス
      01         A.B.C.0          192.168.1.2
      02         A.B.C.2          192.168.1.4
      03         A.B.C.3          192.168.1.5

ヘアピンNATについて

■ヘアピンNATとは
NAPTや静的NAT設定を行なっている状態で、ルーターのLAN側から、NAPT/静的NAT設定しているグローバルIPアドレスにアクセスした際に、LAN側に転送を行う機能です。NATループバック、IPループバックなどと呼ばれる場合もあります。

この機能を持たないルーターでは、LAN側からサーバーにグローバルIPアドレスでアクセスする際にLAN側に転送されず、サーバーと通信ができなくなります。
この場合、hostsファイルの編集や内部用DNSサーバーを用意するといった方法を用い、LAN内部に存在するドメイン宛のアクセスはプライベートIPアドレスで行うといった方法を取る必要がありますが、ヘアピンNAT機能を持ったルーターを使うことで、外部からと同じく、グローバルIPアドレスで目的のサーバーに内部からもアクセスすることが可能です。

現在、機種ごとではなくメーカーによって対応状況が異なります。

●対応メーカー
YAMAHA
PLANEX
Logitec
Linksys

○非対応メーカー
BUFFALO
IODATA
コレガ
NEC
住友電工ネットワークス

概要

■固定IPアドレス1個の場合
一般的なフレッツ光(PPPoE接続)に対応したルーターであれば問題ありません。
動的IPアドレス割当と同様に、自動でIPアドレスが割り振られますが、その際割り振られるアドレスが一定(固定)となります。

サーバーを外部に公開する場合は、静的NAPT(IPマスカレード)の設定を行い、外部公開したいサービス(ポート番号)を個別に公開してください。

■固定IPアドレス2個の場合
静的NAT設定を行なってください。
※静的NAT設定に非対応のルーターでは、ご利用いただけません。

■固定IPアドレス4個の場合
固定IPアドレス4個を無駄なく使う場合は静的NAT設定をご利用ください。
外部公開に利用可能なIPアドレスは1つになりますが、グローバルIPアドレスを直接ホストに割り当てしたい場合は、対応ルーターを用いてUnnumbered接続(LAN間接続)もご利用可能です。

■固定IPアドレス8個以上の場合
一般的には、Unnumbered接続(LAN間接続)をご利用ください。
(静的NATでもご利用いただくことは可能です。)

■一般的な設定方法
静的NAT設定
Unnumbered接続(LAN間接続)

■機種別の設定例
YAMAHA RTX1200
YAMAHA NVR500 / RT58i (Biz Box ルータ N58i)
NTT西日本 CTU
住友電工ネットワークス製ルーター(RV-230SE、RV-S340SE等NTTのレンタルルーター)
NEC製ルーター(RT-200NE、RV-S340NE等NTTのレンタルルーター)

■その他
ヘアピンNATについて

静的NAT設定

静的NAT(スタティックNAT)とは、LAN内部のIPアドレスを常に同一のグローバルIPアドレスとマッピングする設定です。
従って、外部公開するホストには、プライベートIPアドレスを割り当てます。

静的NAT設定を用いた場合、Unnumbered接続とは違い、割り当ての全てのIPアドレスを外部公開に利用することができます。

■固定IPアドレス2個の場合
A.B.C.0〜A.B.C.1が割り当てられた場合、片方(A.B.C.0)をNAPT用(ルーターのWAN側IPアドレス)とし、LAN内の全てのホストが外部と通信する際にこのIPアドレスを用います。
そのため、このIPアドレスを用いて外部公開する場合は、静的NAPT設定で公開が必要なポート単位で外部への公開を設定してください。
もう片方(A.B.C.1)は、静的NAT設定で、外部公開するサーバーのプライベートIPアドレスとマッピングしてください。
静的NAT設定を行ったアドレスは、ポート単位ではなくすべての通信がNAT変換されて、指定のプライベートIPアドレスに到達します。

■固定IPアドレスが4個の場合
基本的には2個と同様です。固定IPアドレスのうち1つはNAPT用とし、外部公開する場合はNAPT設定を行います。
残りの3つの固定IPアドレスは、それぞれ外部公開するプライベートIPアドレスとマッピングしてください。

■NAPT設定時の注意
NAPT用アドレスに静的NAPT設定を行い、ポート単位で外部公開する場合は、1024番より大きいポート番号はLAN内ホストが外部と通信する際に共有して使用されます。
そのため、公開範囲は1024番までの番号としてください。

弊社で静的NATへの対応を確認しているルーターは以下となります。
YAMAHA NVR500 / RT58i (Biz Box ルータ N58i)
YAMAHA RTX1200
ひかり電話用のレンタルルーター(住友電工ネットワークス製)
ひかり電話用のレンタルルーター(NEC製)

Unnumbered接続(LAN間接続)設定

Unnumbered接続(LAN間接続)とは、他のネットワークに接続するルーターのWAN側インターフェースにIPアドレスを割り当てない方式の接続方法です。
通常は固定IP8個以上の環境で利用します。
この接続方式を利用した場合、各サーバー等へはグローバルIPアドレスの割り当てを行います。

Unnumbered接続では、ホストに割り当て可能なIPアドレスはネットワークアドレス、ブロードキャストアドレス、ルーター割り当て用のIPアドレスの3つを除いた数となります。
例:固定IP8個の場合、ホストに割り当て可能なIPアドレスは5個

Unnumbered接続による複数固定IPアドレスのご利用は多くのルーターが対応しております。具体的なルーター毎の設定については、各機材のマニュアルをご確認ください。

Unnumbered接続の設定時に必要となる、ネットマスク値などの情報について、IPQで提供するサービスにおける情報は以下となります。


IPアドレス数 サブネットマスク プリフィックス ホストに割り当て可能なIPアドレス数
4個 255.255.255.252 30 1個
8個 255.255.255.248 29 5個
16個 255.255.255.240 28 13個
32個 255.255.255.224 27 29個
64個 255.255.255.192 26 61個
128個 255.255.255.128 25 125個

YAMAHA RTX1200の設定例

公開するサーバーのポートは必要なポートを公開するように変更してください。

■固定IP1個の場合
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0
RTX1200のLAN側IPアドレス:192.168.100.1/24
公開するサーバー:192.168.100.200(A.B.C.0) TCPの20番〜587番まで
外部へはA.B.C.0でアクセスする。
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address 192.168.100.1/24 *工場出荷時設定
ip lan2 nat descriptor 1
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
ip pp nat descriptor 1
pp enable 1
nat descriptor type 1 nat-masquerade
nat descriptor address outer 1 A.B.C.0
nat descriptor masquerade static 1 1 192.168.100.200 tcp 20-587
dhcp service server *工場出荷時設定
dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent *工場出荷時設定
dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24 *工場出荷時設定
dns server pp 1
---
■固定IP2個の場合
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.1
RTX1200のLAN側IPアドレス:192.168.100.1/24
公開するサーバー:192.168.100.200(A.B.C.0) TCPの20番〜587番まで
                  192.168.100.201(A.B.C.1) 全てのポート
外部へはA.B.C.0でアクセスする(192.168.100.201を除く)
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address 192.168.100.1/24 *工場出荷時設定
ip lan2 nat descriptor 1
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
ip pp nat descriptor 1
pp enable 1
nat descriptor type 1 nat-masquerade
nat descriptor address outer 1 A.B.C.0-A.B.C.1
nat descriptor static 1 1 A.B.C.1=192.168.100.201
nat descriptor masquerade static 1 1 192.168.100.200 tcp 20-587
dhcp service server *工場出荷時設定
dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent *工場出荷時設定
dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24 *工場出荷時設定
dns server pp 1
---
■固定IP4個の場合(静的NAT)
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3
RTX1200のLAN側IPアドレス:192.168.100.1/24
公開するサーバー:192.168.100.200(A.B.C.0) TCPの20番〜587番まで
                  192.168.100.201(A.B.C.1) 全てのポート
                  192.168.100.202(A.B.C.2) 全てのポート
		  192.168.100.203(A.B.C.3) 全てのポート
外部へはA.B.C.0でアクセスする(192.168.100.201〜192.168.100.203を除く)
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address 192.168.100.1/24 *工場出荷時設定
ip lan2 nat descriptor 1
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
ip pp nat descriptor 1
pp enable 1
nat descriptor type 1 nat-masquerade
nat descriptor address outer 1 A.B.C.0-A.B.C.3
nat descriptor static 1 1 A.B.C.1=192.168.100.201 3
nat descriptor masquerade static 1 1 192.168.100.200 tcp 20-587
dhcp service server *工場出荷時設定
dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent *工場出荷時設定
dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24 *工場出荷時設定
dns server pp 1
---
■固定IP4個の場合(Unnumbered接続)
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3 (A.B.C.0/30)
RTX1200のLAN側IPアドレス:A.B.C.1/30 (LAN1)
公開するサーバー:A.B.C.2 全てのポート
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address A.B.C.1/30
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
pp enable 1
dns server pp 1
---
■固定IP4個の場合(Unnumbered接続) サーバー+パソコン端末
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3(A.B.C.0/30)
RTX1200のLAN側IPアドレス:A.B.C.1/30 (LAN3)
                          192.168.100.1/24 (LAN1)
公開するサーバー:A.B.C.2 全てのポート LAN3に接続
192.168.100.0/24のホストは外部へA.B.C.1でアクセスする。
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address 192.168.100.1/24 *工場出荷時設定
ip lan2 nat descriptor 1
ip lan3 address A.B.C.1/30
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
ip pp nat descriptor 1
pp enable 1
nat descriptor type 1 masquerade
nat descriptor address outer 1 A.B.C.1
nat descriptor address inner 192.168.100.1-192.168.100.254
dhcp service server *工場出荷時設定
dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent *工場出荷時設定
dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24 *工場出荷時設定
dns server pp 1
---
■固定IP8個以上の場合(Unnumbered接続)
サーバーのみ接続する場合は「固定IP4個の場合(Unnumbered接続)」を、
サーバーと同時にクライアントホストを接続する場合は「固定IP4個の場合(Unnumbered接続) サーバー+パソコン端末」を
参考に、ネットマスク等のパラメーターを変更してご利用ください。

YAMAHA NVR500 / RT58i (Biz Box ルータ N58i)の設定例

公開するサーバーのポート等は必要なポートを公開するように変更してください。

■固定IP4個の場合の設定例
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.100.1/24
公開するサーバー:192.168.100.200(A.B.C.0) TCPの20番〜587番まで
                  192.168.100.201(A.B.C.1) 全て
                  192.168.100.202(A.B.C.2) 全て
                  192.168.100.203(A.B.C.3) 全て
---
1. 「詳細設定と情報」→「LANの設定」でLANポートの
IPアドレスを192.168.100.1、
ネットマスクを255.255.255.0(24ビット)
に設定する

2. 「詳細設定と情報」→「基本接続と詳細な設定」→「追加」より、
「PPPoEを用いるネットワーク型ADSL接続」
(PPPoEを用いるネットワーク型ブロードバンド接続)を選択する。

3. PPPoEアカウント入力、「NATの設定」の「NAT外側アドレス範囲」に
始点: A.B.C.0(割り当ての最初のIPアドレス)、
終点:(空欄) と設定する。
以上で一度「設定の確定」から登録する。

4. 「詳細設定と情報」「接続と詳細な設定」から先ほど登録した
登録の「設定」に進む。
「静的NAT関連」を下記のように設定する。

  NAT外側アドレス(グローバル) NAT内側アドレス(プライベート)
1   A.B.C.1                     192.168.100.201
2   A.B.C.2                     192.168.100.202
3   A.B.C.3                     192.168.100.203

5. 「詳細設定と情報」→「コマンドの実行」より、下記を入力する。
nat descriptor masquerade static 1000 1 192.168.100.200 tcp 20-587

NTT西日本 CTUの設定について

NTT西日本のCTUを利用する場合、静的NATの設定ができません。そのため、IP2個のサービスはご利用いただけません
また、固定IP4個もUnnumbered接続になるため、ホストに割り当て可能なグローバルIPアドレスは1つになります

固定IP2個のサービス、または固定IP4個で4つのIPアドレスを利用したい場合、下記の選択肢があります。
  • ・ひかり電話を契約し、ひかり電話対応ルーターをレンタルする。
  • ・YAMAHA NVR500等静的NATに対応したルーターを別途用意し、静的NAT設定で接続を行う。
  • ・ルーターを使わずコンピューターから直接PPPoE接続を行う。

■CTU設定値
IP1 通常通り
IP2 CTUでは利用不可
IP4以上 接続先1に設定し、Unnumbered機能を有効にしてください。
マスク長についてはUnnumbered接続のページに記載がございます。
※Unnumbered接続を行う場合は接続先1に設定する必要があります。

■CTUのみを利用した場合のおすすめ構成例
IPQの固定IP8個のサービスと一般的な動的IPアドレスのISPを契約、接続先1にIPQのIP8を設定すると5台のサーバーの公開が可能です。
さらに接続先2として動的IPアドレスのISPを設定。LAN内部のホストは接続先2を経由してインターネットへの接続が可能です。

■具体的な設定方法について
CTUのマニュアルを御覧ください。
http://flets-w.com/hikari-p/download/guide_ctu_11.pdf

住友電工ネットワークス製ルーターの設定例

この記事ではNTTからレンタルされるルーターで、そのうちRV-230SE、RV-S340SEといった型番の最後がSEとなる、住友電工ネットワークス製のルーターを対象とします。

なお、ひかり電話対応ルーターでは、Unnumbered接続の設定は1つのみご利用いただけます。Unnumbered接続が必要となる、複数固定IPアドレスを2つ以上同時にご利用の場合は、別途ルーターの追加が必要となります。


■固定IP2個の場合
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.1
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.1.1/24
公開するサーバー:192.168.1.2(A.B.C.0) TCPの20番〜443番まで
                  192.168.1.3(A.B.C.1) 全て
外部へはA.B.C.0でアクセスする。
---
1. 「基本設定」→「接続先設定」→「メインセッション」
[IPアドレス]
IPアドレスの自動取得 IPアドレスの手動設定※1
IPアドレス           A.B.C.0

※1 Unnumberedにしないこと

2. 「詳細設定」→「静的NAT設定」→「エントリ編集」
☆1台目
  エントリ番号          1
  優先順位              1
  接続インタフェース名  メインセッション
  宛先IPアドレス        192.168.1.2
  変換対象IPアドレス    IPアドレス指定 A.B.C.0
  変換対象プロトコル    TCP
  変換対象ポート        21-443 (←利用するポートの範囲を指定)
☆2台目
  エントリ番号          2
  優先順位              2
  接続インタフェース名  メインセッション
  宛先IPアドレス        192.168.1.3
  変換対象IPアドレス    IPアドレス指定 A.B.C.1
  変換対象プロトコル    全プロトコル(共有)
  変換対象ポート        未記入

NEC製ルーターの設定例

この記事ではNTTからレンタルされるルーターで、そのうちRT-200NE、RV-S340NEといった 型番の最後がNEとなる、NEC製のルーターを対象とします。

なお、ひかり電話対応ルーターでは、Unnumbered接続の設定は1つのみご利用いただけます。Unnumbered接続が必要となる、複数固定IPアドレスを2つ以上同時にご利用の場合は、別途ルーターの追加が必要となります。


■固定IP2個の場合の設定例(1)
割り当ての最初の固定IPアドレスの第4オクテット目が0, 4, 8, ・・・, 252の様に0の時または4の倍数の場合の設定です。
例: A.B.C.0、A.B.C.4 など
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.1
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.1.1/24
公開するサーバー:192.168.1.2(A.B.C.0) 全て
                  192.168.1.3(A.B.C.1) TCPの20番〜443番まで
外部へはA.B.C.1でアクセスする。
---
1. 「基本設定」→「接続先設定」→「接続設定1」
[IPアドレス]
  IPアドレスの自動取得 Unnumbered      (※1)
  IPアドレス           A.B.C.1         (※2)
  ネットマスク         255.255.255.252 (※3)

(※1)住友電工ネットワークス製とは異なります。
(※2)割り当て2番目のIPアドレスを設定します。
(※3)本来は255.255.255.254ですが設定できないため
     255.255.255.252にします。

2. 「詳細設定」→「静的IPマスカレード設定」→「NATエントリ編集」
  エントリ番号       01
  変換対象プロトコル TCP
  変換対象ポート     20-443
  宛先アドレス       192.168.1.3

3. 「詳細設定」→「静的NAT設定」→「静的NATエントリ」
  エントリ番号    01
  WAN側IPアドレス A.B.C.0
  宛先アドレス    192.168.1.2
---

■固定IP2個の場合の設定例(2)
割り当ての最初の固定IPアドレスが「固定IP2個の場合の設定例(1)」に該当しない場合の設定例です。
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.2〜A.B.C.3
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.1.1/24
公開するサーバー:192.168.1.2(A.B.C.2) TCPの20番〜443番まで
                  192.168.1.3(A.B.C.3) 全て
外部へはA.B.C.2でアクセスする。
---
1. 「基本設定」→「接続先設定」→「接続設定1」
[IPアドレス]
  IPアドレスの自動取得 Unnumbered      (※1)
  IPアドレス           A.B.C.2         (※2)
  ネットマスク         255.255.255.252 (※3)

(※1)住友電工ネットワークス製とは異なります。
(※2)割り当ての最初のIPアドレスを設定します。
(※3)本来は255.255.255.254ですが設定できないため
     255.255.255.252にします。

2. 「詳細設定」→「静的IPマスカレード設定」→「NATエントリ編集」
  エントリ番号       01
  変換対象プロトコル TCP
  変換対象ポート     20-443
  宛先アドレス       192.168.1.2

3. 「詳細設定」→「静的NAT設定」→静的NATエントリ」
  エントリ番号    01
  WAN側IPアドレス A.B.C.3
  宛先アドレス    192.168.1.3
---

■固定IP4個の場合の設定例
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.1.1/24
公開するサーバー:192.168.1.2(A.B.C.0) 全て
                  192.168.1.3(A.B.C.1) TCPの20番〜443番まで
                  192.168.1.4(A.B.C.2) 全て
                  192.168.1.5(A.B.C.3) 全て
外部へはA.B.C.1でアクセスする。
---
1. 「基本設定」→「接続先設定」→「接続設定1」
[IPアドレス]
  IPアドレスの自動取得 Unnumbered (※1)
  IPアドレス           A.B.C.1    (※2)
  ネットマスク         255.255.255.252

(※1)住友電工ネットワークス製とは異なります。
(※2)割り当て2番目のIPアドレスを設定します。

2. 「詳細設定」→「静的IPマスカレード設定」→「NATエントリ編集」
  エントリ番号       01
  変換対象プロトコル TCP
  変換対象ポート     20-443
  宛先アドレス       192.168.1.3

3. 「詳細設定」→「静的NAT設定」→「静的NATエントリ」
  エントリ番号  WAN側IPアドレス  宛先アドレス
      01         A.B.C.0          192.168.1.2
      02         A.B.C.2          192.168.1.4
      03         A.B.C.3          192.168.1.5

ヘアピンNATについて

■ヘアピンNATとは
NAPTや静的NAT設定を行なっている状態で、ルーターのLAN側から、NAPT/静的NAT設定しているグローバルIPアドレスにアクセスした際に、LAN側に転送を行う機能です。NATループバック、IPループバックなどと呼ばれる場合もあります。

この機能を持たないルーターでは、LAN側からサーバーにグローバルIPアドレスでアクセスする際にLAN側に転送されず、サーバーと通信ができなくなります。
この場合、hostsファイルの編集や内部用DNSサーバーを用意するといった方法を用い、LAN内部に存在するドメイン宛のアクセスはプライベートIPアドレスで行うといった方法を取る必要がありますが、ヘアピンNAT機能を持ったルーターを使うことで、外部からと同じく、グローバルIPアドレスで目的のサーバーに内部からもアクセスすることが可能です。

現在、機種ごとではなくメーカーによって対応状況が異なります。

●対応メーカー
YAMAHA
PLANEX
Logitec
Linksys

○非対応メーカー
BUFFALO
IODATA
コレガ
NEC
住友電工ネットワークス

概要

■固定IPアドレス1個の場合
一般的なフレッツ光(PPPoE接続)に対応したルーターであれば問題ありません。
動的IPアドレス割当と同様に、自動でIPアドレスが割り振られますが、その際割り振られるアドレスが一定(固定)となります。

サーバーを外部に公開する場合は、静的NAPT(IPマスカレード)の設定を行い、外部公開したいサービス(ポート番号)を個別に公開してください。

■固定IPアドレス2個の場合
静的NAT設定を行なってください。
※静的NAT設定に非対応のルーターでは、ご利用いただけません。

■固定IPアドレス4個の場合
固定IPアドレス4個を無駄なく使う場合は静的NAT設定をご利用ください。
外部公開に利用可能なIPアドレスは1つになりますが、グローバルIPアドレスを直接ホストに割り当てしたい場合は、対応ルーターを用いてUnnumbered接続(LAN間接続)もご利用可能です。

■固定IPアドレス8個以上の場合
一般的には、Unnumbered接続(LAN間接続)をご利用ください。
(静的NATでもご利用いただくことは可能です。)

■一般的な設定方法
静的NAT設定
Unnumbered接続(LAN間接続)

■機種別の設定例
YAMAHA RTX1200
YAMAHA NVR500 / RT58i (Biz Box ルータ N58i)
NTT西日本 CTU
住友電工ネットワークス製ルーター(RV-230SE、RV-S340SE等NTTのレンタルルーター)
NEC製ルーター(RT-200NE、RV-S340NE等NTTのレンタルルーター)

■その他
ヘアピンNATについて

静的NAT設定

静的NAT(スタティックNAT)とは、LAN内部のIPアドレスを常に同一のグローバルIPアドレスとマッピングする設定です。
従って、外部公開するホストには、プライベートIPアドレスを割り当てます。

静的NAT設定を用いた場合、Unnumbered接続とは違い、割り当ての全てのIPアドレスを外部公開に利用することができます。

■固定IPアドレス2個の場合
A.B.C.0〜A.B.C.1が割り当てられた場合、片方(A.B.C.0)をNAPT用(ルーターのWAN側IPアドレス)とし、LAN内の全てのホストが外部と通信する際にこのIPアドレスを用います。
そのため、このIPアドレスを用いて外部公開する場合は、静的NAPT設定で公開が必要なポート単位で外部への公開を設定してください。
もう片方(A.B.C.1)は、静的NAT設定で、外部公開するサーバーのプライベートIPアドレスとマッピングしてください。
静的NAT設定を行ったアドレスは、ポート単位ではなくすべての通信がNAT変換されて、指定のプライベートIPアドレスに到達します。

■固定IPアドレスが4個の場合
基本的には2個と同様です。固定IPアドレスのうち1つはNAPT用とし、外部公開する場合はNAPT設定を行います。
残りの3つの固定IPアドレスは、それぞれ外部公開するプライベートIPアドレスとマッピングしてください。

■NAPT設定時の注意
NAPT用アドレスに静的NAPT設定を行い、ポート単位で外部公開する場合は、1024番より大きいポート番号はLAN内ホストが外部と通信する際に共有して使用されます。
そのため、公開範囲は1024番までの番号としてください。

弊社で静的NATへの対応を確認しているルーターは以下となります。
YAMAHA NVR500 / RT58i (Biz Box ルータ N58i)
YAMAHA RTX1200
ひかり電話用のレンタルルーター(住友電工ネットワークス製)
ひかり電話用のレンタルルーター(NEC製)

Unnumbered接続(LAN間接続)設定

Unnumbered接続(LAN間接続)とは、他のネットワークに接続するルーターのWAN側インターフェースにIPアドレスを割り当てない方式の接続方法です。
通常は固定IP8個以上の環境で利用します。
この接続方式を利用した場合、各サーバー等へはグローバルIPアドレスの割り当てを行います。

Unnumbered接続では、ホストに割り当て可能なIPアドレスはネットワークアドレス、ブロードキャストアドレス、ルーター割り当て用のIPアドレスの3つを除いた数となります。
例:固定IP8個の場合、ホストに割り当て可能なIPアドレスは5個

Unnumbered接続による複数固定IPアドレスのご利用は多くのルーターが対応しております。具体的なルーター毎の設定については、各機材のマニュアルをご確認ください。

Unnumbered接続の設定時に必要となる、ネットマスク値などの情報について、IPQで提供するサービスにおける情報は以下となります。


IPアドレス数 サブネットマスク プリフィックス ホストに割り当て可能なIPアドレス数
4個 255.255.255.252 30 1個
8個 255.255.255.248 29 5個
16個 255.255.255.240 28 13個
32個 255.255.255.224 27 29個
64個 255.255.255.192 26 61個
128個 255.255.255.128 25 125個

YAMAHA RTX1200の設定例

公開するサーバーのポートは必要なポートを公開するように変更してください。

■固定IP1個の場合
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0
RTX1200のLAN側IPアドレス:192.168.100.1/24
公開するサーバー:192.168.100.200(A.B.C.0) TCPの20番〜587番まで
外部へはA.B.C.0でアクセスする。
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address 192.168.100.1/24 *工場出荷時設定
ip lan2 nat descriptor 1
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
ip pp nat descriptor 1
pp enable 1
nat descriptor type 1 nat-masquerade
nat descriptor address outer 1 A.B.C.0
nat descriptor masquerade static 1 1 192.168.100.200 tcp 20-587
dhcp service server *工場出荷時設定
dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent *工場出荷時設定
dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24 *工場出荷時設定
dns server pp 1
---
■固定IP2個の場合
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.1
RTX1200のLAN側IPアドレス:192.168.100.1/24
公開するサーバー:192.168.100.200(A.B.C.0) TCPの20番〜587番まで
                  192.168.100.201(A.B.C.1) 全てのポート
外部へはA.B.C.0でアクセスする(192.168.100.201を除く)
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address 192.168.100.1/24 *工場出荷時設定
ip lan2 nat descriptor 1
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
ip pp nat descriptor 1
pp enable 1
nat descriptor type 1 nat-masquerade
nat descriptor address outer 1 A.B.C.0-A.B.C.1
nat descriptor static 1 1 A.B.C.1=192.168.100.201
nat descriptor masquerade static 1 1 192.168.100.200 tcp 20-587
dhcp service server *工場出荷時設定
dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent *工場出荷時設定
dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24 *工場出荷時設定
dns server pp 1
---
■固定IP4個の場合(静的NAT)
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3
RTX1200のLAN側IPアドレス:192.168.100.1/24
公開するサーバー:192.168.100.200(A.B.C.0) TCPの20番〜587番まで
                  192.168.100.201(A.B.C.1) 全てのポート
                  192.168.100.202(A.B.C.2) 全てのポート
		  192.168.100.203(A.B.C.3) 全てのポート
外部へはA.B.C.0でアクセスする(192.168.100.201〜192.168.100.203を除く)
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address 192.168.100.1/24 *工場出荷時設定
ip lan2 nat descriptor 1
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
ip pp nat descriptor 1
pp enable 1
nat descriptor type 1 nat-masquerade
nat descriptor address outer 1 A.B.C.0-A.B.C.3
nat descriptor static 1 1 A.B.C.1=192.168.100.201 3
nat descriptor masquerade static 1 1 192.168.100.200 tcp 20-587
dhcp service server *工場出荷時設定
dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent *工場出荷時設定
dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24 *工場出荷時設定
dns server pp 1
---
■固定IP4個の場合(Unnumbered接続)
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3 (A.B.C.0/30)
RTX1200のLAN側IPアドレス:A.B.C.1/30 (LAN1)
公開するサーバー:A.B.C.2 全てのポート
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address A.B.C.1/30
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
pp enable 1
dns server pp 1
---
■固定IP4個の場合(Unnumbered接続) サーバー+パソコン端末
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3(A.B.C.0/30)
RTX1200のLAN側IPアドレス:A.B.C.1/30 (LAN3)
                          192.168.100.1/24 (LAN1)
公開するサーバー:A.B.C.2 全てのポート LAN3に接続
192.168.100.0/24のホストは外部へA.B.C.1でアクセスする。
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address 192.168.100.1/24 *工場出荷時設定
ip lan2 nat descriptor 1
ip lan3 address A.B.C.1/30
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
ip pp nat descriptor 1
pp enable 1
nat descriptor type 1 masquerade
nat descriptor address outer 1 A.B.C.1
nat descriptor address inner 192.168.100.1-192.168.100.254
dhcp service server *工場出荷時設定
dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent *工場出荷時設定
dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24 *工場出荷時設定
dns server pp 1
---
■固定IP8個以上の場合(Unnumbered接続)
サーバーのみ接続する場合は「固定IP4個の場合(Unnumbered接続)」を、
サーバーと同時にクライアントホストを接続する場合は「固定IP4個の場合(Unnumbered接続) サーバー+パソコン端末」を
参考に、ネットマスク等のパラメーターを変更してご利用ください。

YAMAHA NVR500 / RT58i (Biz Box ルータ N58i)の設定例

公開するサーバーのポート等は必要なポートを公開するように変更してください。

■固定IP4個の場合の設定例
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.100.1/24
公開するサーバー:192.168.100.200(A.B.C.0) TCPの20番〜587番まで
                  192.168.100.201(A.B.C.1) 全て
                  192.168.100.202(A.B.C.2) 全て
                  192.168.100.203(A.B.C.3) 全て
---
1. 「詳細設定と情報」→「LANの設定」でLANポートの
IPアドレスを192.168.100.1、
ネットマスクを255.255.255.0(24ビット)
に設定する

2. 「詳細設定と情報」→「基本接続と詳細な設定」→「追加」より、
「PPPoEを用いるネットワーク型ADSL接続」
(PPPoEを用いるネットワーク型ブロードバンド接続)を選択する。

3. PPPoEアカウント入力、「NATの設定」の「NAT外側アドレス範囲」に
始点: A.B.C.0(割り当ての最初のIPアドレス)、
終点:(空欄) と設定する。
以上で一度「設定の確定」から登録する。

4. 「詳細設定と情報」「接続と詳細な設定」から先ほど登録した
登録の「設定」に進む。
「静的NAT関連」を下記のように設定する。

  NAT外側アドレス(グローバル) NAT内側アドレス(プライベート)
1   A.B.C.1                     192.168.100.201
2   A.B.C.2                     192.168.100.202
3   A.B.C.3                     192.168.100.203

5. 「詳細設定と情報」→「コマンドの実行」より、下記を入力する。
nat descriptor masquerade static 1000 1 192.168.100.200 tcp 20-587

NTT西日本 CTUの設定について

NTT西日本のCTUを利用する場合、静的NATの設定ができません。そのため、IP2個のサービスはご利用いただけません
また、固定IP4個もUnnumbered接続になるため、ホストに割り当て可能なグローバルIPアドレスは1つになります

固定IP2個のサービス、または固定IP4個で4つのIPアドレスを利用したい場合、下記の選択肢があります。
  • ・ひかり電話を契約し、ひかり電話対応ルーターをレンタルする。
  • ・YAMAHA NVR500等静的NATに対応したルーターを別途用意し、静的NAT設定で接続を行う。
  • ・ルーターを使わずコンピューターから直接PPPoE接続を行う。

■CTU設定値
IP1 通常通り
IP2 CTUでは利用不可
IP4以上 接続先1に設定し、Unnumbered機能を有効にしてください。
マスク長についてはUnnumbered接続のページに記載がございます。
※Unnumbered接続を行う場合は接続先1に設定する必要があります。

■CTUのみを利用した場合のおすすめ構成例
IPQの固定IP8個のサービスと一般的な動的IPアドレスのISPを契約、接続先1にIPQのIP8を設定すると5台のサーバーの公開が可能です。
さらに接続先2として動的IPアドレスのISPを設定。LAN内部のホストは接続先2を経由してインターネットへの接続が可能です。

■具体的な設定方法について
CTUのマニュアルを御覧ください。
http://flets-w.com/hikari-p/download/guide_ctu_11.pdf

住友電工ネットワークス製ルーターの設定例

この記事ではNTTからレンタルされるルーターで、そのうちRV-230SE、RV-S340SEといった型番の最後がSEとなる、住友電工ネットワークス製のルーターを対象とします。

なお、ひかり電話対応ルーターでは、Unnumbered接続の設定は1つのみご利用いただけます。Unnumbered接続が必要となる、複数固定IPアドレスを2つ以上同時にご利用の場合は、別途ルーターの追加が必要となります。


■固定IP2個の場合
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.1
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.1.1/24
公開するサーバー:192.168.1.2(A.B.C.0) TCPの20番〜443番まで
                  192.168.1.3(A.B.C.1) 全て
外部へはA.B.C.0でアクセスする。
---
1. 「基本設定」→「接続先設定」→「メインセッション」
[IPアドレス]
IPアドレスの自動取得 IPアドレスの手動設定※1
IPアドレス           A.B.C.0

※1 Unnumberedにしないこと

2. 「詳細設定」→「静的NAT設定」→「エントリ編集」
☆1台目
  エントリ番号          1
  優先順位              1
  接続インタフェース名  メインセッション
  宛先IPアドレス        192.168.1.2
  変換対象IPアドレス    IPアドレス指定 A.B.C.0
  変換対象プロトコル    TCP
  変換対象ポート        21-443 (←利用するポートの範囲を指定)
☆2台目
  エントリ番号          2
  優先順位              2
  接続インタフェース名  メインセッション
  宛先IPアドレス        192.168.1.3
  変換対象IPアドレス    IPアドレス指定 A.B.C.1
  変換対象プロトコル    全プロトコル(共有)
  変換対象ポート        未記入

NEC製ルーターの設定例

この記事ではNTTからレンタルされるルーターで、そのうちRT-200NE、RV-S340NEといった 型番の最後がNEとなる、NEC製のルーターを対象とします。

なお、ひかり電話対応ルーターでは、Unnumbered接続の設定は1つのみご利用いただけます。Unnumbered接続が必要となる、複数固定IPアドレスを2つ以上同時にご利用の場合は、別途ルーターの追加が必要となります。


■固定IP2個の場合の設定例(1)
割り当ての最初の固定IPアドレスの第4オクテット目が0, 4, 8, ・・・, 252の様に0の時または4の倍数の場合の設定です。
例: A.B.C.0、A.B.C.4 など
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.1
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.1.1/24
公開するサーバー:192.168.1.2(A.B.C.0) 全て
                  192.168.1.3(A.B.C.1) TCPの20番〜443番まで
外部へはA.B.C.1でアクセスする。
---
1. 「基本設定」→「接続先設定」→「接続設定1」
[IPアドレス]
  IPアドレスの自動取得 Unnumbered      (※1)
  IPアドレス           A.B.C.1         (※2)
  ネットマスク         255.255.255.252 (※3)

(※1)住友電工ネットワークス製とは異なります。
(※2)割り当て2番目のIPアドレスを設定します。
(※3)本来は255.255.255.254ですが設定できないため
     255.255.255.252にします。

2. 「詳細設定」→「静的IPマスカレード設定」→「NATエントリ編集」
  エントリ番号       01
  変換対象プロトコル TCP
  変換対象ポート     20-443
  宛先アドレス       192.168.1.3

3. 「詳細設定」→「静的NAT設定」→「静的NATエントリ」
  エントリ番号    01
  WAN側IPアドレス A.B.C.0
  宛先アドレス    192.168.1.2
---

■固定IP2個の場合の設定例(2)
割り当ての最初の固定IPアドレスが「固定IP2個の場合の設定例(1)」に該当しない場合の設定例です。
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.2〜A.B.C.3
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.1.1/24
公開するサーバー:192.168.1.2(A.B.C.2) TCPの20番〜443番まで
                  192.168.1.3(A.B.C.3) 全て
外部へはA.B.C.2でアクセスする。
---
1. 「基本設定」→「接続先設定」→「接続設定1」
[IPアドレス]
  IPアドレスの自動取得 Unnumbered      (※1)
  IPアドレス           A.B.C.2         (※2)
  ネットマスク         255.255.255.252 (※3)

(※1)住友電工ネットワークス製とは異なります。
(※2)割り当ての最初のIPアドレスを設定します。
(※3)本来は255.255.255.254ですが設定できないため
     255.255.255.252にします。

2. 「詳細設定」→「静的IPマスカレード設定」→「NATエントリ編集」
  エントリ番号       01
  変換対象プロトコル TCP
  変換対象ポート     20-443
  宛先アドレス       192.168.1.2

3. 「詳細設定」→「静的NAT設定」→静的NATエントリ」
  エントリ番号    01
  WAN側IPアドレス A.B.C.3
  宛先アドレス    192.168.1.3
---

■固定IP4個の場合の設定例
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.1.1/24
公開するサーバー:192.168.1.2(A.B.C.0) 全て
                  192.168.1.3(A.B.C.1) TCPの20番〜443番まで
                  192.168.1.4(A.B.C.2) 全て
                  192.168.1.5(A.B.C.3) 全て
外部へはA.B.C.1でアクセスする。
---
1. 「基本設定」→「接続先設定」→「接続設定1」
[IPアドレス]
  IPアドレスの自動取得 Unnumbered (※1)
  IPアドレス           A.B.C.1    (※2)
  ネットマスク         255.255.255.252

(※1)住友電工ネットワークス製とは異なります。
(※2)割り当て2番目のIPアドレスを設定します。

2. 「詳細設定」→「静的IPマスカレード設定」→「NATエントリ編集」
  エントリ番号       01
  変換対象プロトコル TCP
  変換対象ポート     20-443
  宛先アドレス       192.168.1.3

3. 「詳細設定」→「静的NAT設定」→「静的NATエントリ」
  エントリ番号  WAN側IPアドレス  宛先アドレス
      01         A.B.C.0          192.168.1.2
      02         A.B.C.2          192.168.1.4
      03         A.B.C.3          192.168.1.5

ヘアピンNATについて

■ヘアピンNATとは
NAPTや静的NAT設定を行なっている状態で、ルーターのLAN側から、NAPT/静的NAT設定しているグローバルIPアドレスにアクセスした際に、LAN側に転送を行う機能です。NATループバック、IPループバックなどと呼ばれる場合もあります。

この機能を持たないルーターでは、LAN側からサーバーにグローバルIPアドレスでアクセスする際にLAN側に転送されず、サーバーと通信ができなくなります。
この場合、hostsファイルの編集や内部用DNSサーバーを用意するといった方法を用い、LAN内部に存在するドメイン宛のアクセスはプライベートIPアドレスで行うといった方法を取る必要がありますが、ヘアピンNAT機能を持ったルーターを使うことで、外部からと同じく、グローバルIPアドレスで目的のサーバーに内部からもアクセスすることが可能です。

現在、機種ごとではなくメーカーによって対応状況が異なります。

●対応メーカー
YAMAHA
PLANEX
Logitec
Linksys

○非対応メーカー
BUFFALO
IODATA
コレガ
NEC
住友電工ネットワークス

概要

■固定IPアドレス1個の場合
一般的なフレッツ光(PPPoE接続)に対応したルーターであれば問題ありません。
動的IPアドレス割当と同様に、自動でIPアドレスが割り振られますが、その際割り振られるアドレスが一定(固定)となります。

サーバーを外部に公開する場合は、静的NAPT(IPマスカレード)の設定を行い、外部公開したいサービス(ポート番号)を個別に公開してください。

■固定IPアドレス2個の場合
静的NAT設定を行なってください。
※静的NAT設定に非対応のルーターでは、ご利用いただけません。

■固定IPアドレス4個の場合
固定IPアドレス4個を無駄なく使う場合は静的NAT設定をご利用ください。
外部公開に利用可能なIPアドレスは1つになりますが、グローバルIPアドレスを直接ホストに割り当てしたい場合は、対応ルーターを用いてUnnumbered接続(LAN間接続)もご利用可能です。

■固定IPアドレス8個以上の場合
一般的には、Unnumbered接続(LAN間接続)をご利用ください。
(静的NATでもご利用いただくことは可能です。)

■一般的な設定方法
静的NAT設定
Unnumbered接続(LAN間接続)

■機種別の設定例
YAMAHA RTX1200
YAMAHA NVR500 / RT58i (Biz Box ルータ N58i)
NTT西日本 CTU
住友電工ネットワークス製ルーター(RV-230SE、RV-S340SE等NTTのレンタルルーター)
NEC製ルーター(RT-200NE、RV-S340NE等NTTのレンタルルーター)

■その他
ヘアピンNATについて

静的NAT設定

静的NAT(スタティックNAT)とは、LAN内部のIPアドレスを常に同一のグローバルIPアドレスとマッピングする設定です。
従って、外部公開するホストには、プライベートIPアドレスを割り当てます。

静的NAT設定を用いた場合、Unnumbered接続とは違い、割り当ての全てのIPアドレスを外部公開に利用することができます。

■固定IPアドレス2個の場合
A.B.C.0〜A.B.C.1が割り当てられた場合、片方(A.B.C.0)をNAPT用(ルーターのWAN側IPアドレス)とし、LAN内の全てのホストが外部と通信する際にこのIPアドレスを用います。
そのため、このIPアドレスを用いて外部公開する場合は、静的NAPT設定で公開が必要なポート単位で外部への公開を設定してください。
もう片方(A.B.C.1)は、静的NAT設定で、外部公開するサーバーのプライベートIPアドレスとマッピングしてください。
静的NAT設定を行ったアドレスは、ポート単位ではなくすべての通信がNAT変換されて、指定のプライベートIPアドレスに到達します。

■固定IPアドレスが4個の場合
基本的には2個と同様です。固定IPアドレスのうち1つはNAPT用とし、外部公開する場合はNAPT設定を行います。
残りの3つの固定IPアドレスは、それぞれ外部公開するプライベートIPアドレスとマッピングしてください。

■NAPT設定時の注意
NAPT用アドレスに静的NAPT設定を行い、ポート単位で外部公開する場合は、1024番より大きいポート番号はLAN内ホストが外部と通信する際に共有して使用されます。
そのため、公開範囲は1024番までの番号としてください。

弊社で静的NATへの対応を確認しているルーターは以下となります。
YAMAHA NVR500 / RT58i (Biz Box ルータ N58i)
YAMAHA RTX1200
ひかり電話用のレンタルルーター(住友電工ネットワークス製)
ひかり電話用のレンタルルーター(NEC製)

Unnumbered接続(LAN間接続)設定

Unnumbered接続(LAN間接続)とは、他のネットワークに接続するルーターのWAN側インターフェースにIPアドレスを割り当てない方式の接続方法です。
通常は固定IP8個以上の環境で利用します。
この接続方式を利用した場合、各サーバー等へはグローバルIPアドレスの割り当てを行います。

Unnumbered接続では、ホストに割り当て可能なIPアドレスはネットワークアドレス、ブロードキャストアドレス、ルーター割り当て用のIPアドレスの3つを除いた数となります。
例:固定IP8個の場合、ホストに割り当て可能なIPアドレスは5個

Unnumbered接続による複数固定IPアドレスのご利用は多くのルーターが対応しております。具体的なルーター毎の設定については、各機材のマニュアルをご確認ください。

Unnumbered接続の設定時に必要となる、ネットマスク値などの情報について、IPQで提供するサービスにおける情報は以下となります。


IPアドレス数 サブネットマスク プリフィックス ホストに割り当て可能なIPアドレス数
4個 255.255.255.252 30 1個
8個 255.255.255.248 29 5個
16個 255.255.255.240 28 13個
32個 255.255.255.224 27 29個
64個 255.255.255.192 26 61個
128個 255.255.255.128 25 125個

YAMAHA RTX1200の設定例

公開するサーバーのポートは必要なポートを公開するように変更してください。

■固定IP1個の場合
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0
RTX1200のLAN側IPアドレス:192.168.100.1/24
公開するサーバー:192.168.100.200(A.B.C.0) TCPの20番〜587番まで
外部へはA.B.C.0でアクセスする。
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address 192.168.100.1/24 *工場出荷時設定
ip lan2 nat descriptor 1
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
ip pp nat descriptor 1
pp enable 1
nat descriptor type 1 nat-masquerade
nat descriptor address outer 1 A.B.C.0
nat descriptor masquerade static 1 1 192.168.100.200 tcp 20-587
dhcp service server *工場出荷時設定
dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent *工場出荷時設定
dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24 *工場出荷時設定
dns server pp 1
---
■固定IP2個の場合
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.1
RTX1200のLAN側IPアドレス:192.168.100.1/24
公開するサーバー:192.168.100.200(A.B.C.0) TCPの20番〜587番まで
                  192.168.100.201(A.B.C.1) 全てのポート
外部へはA.B.C.0でアクセスする(192.168.100.201を除く)
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address 192.168.100.1/24 *工場出荷時設定
ip lan2 nat descriptor 1
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
ip pp nat descriptor 1
pp enable 1
nat descriptor type 1 nat-masquerade
nat descriptor address outer 1 A.B.C.0-A.B.C.1
nat descriptor static 1 1 A.B.C.1=192.168.100.201
nat descriptor masquerade static 1 1 192.168.100.200 tcp 20-587
dhcp service server *工場出荷時設定
dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent *工場出荷時設定
dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24 *工場出荷時設定
dns server pp 1
---
■固定IP4個の場合(静的NAT)
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3
RTX1200のLAN側IPアドレス:192.168.100.1/24
公開するサーバー:192.168.100.200(A.B.C.0) TCPの20番〜587番まで
                  192.168.100.201(A.B.C.1) 全てのポート
                  192.168.100.202(A.B.C.2) 全てのポート
		  192.168.100.203(A.B.C.3) 全てのポート
外部へはA.B.C.0でアクセスする(192.168.100.201〜192.168.100.203を除く)
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address 192.168.100.1/24 *工場出荷時設定
ip lan2 nat descriptor 1
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
ip pp nat descriptor 1
pp enable 1
nat descriptor type 1 nat-masquerade
nat descriptor address outer 1 A.B.C.0-A.B.C.3
nat descriptor static 1 1 A.B.C.1=192.168.100.201 3
nat descriptor masquerade static 1 1 192.168.100.200 tcp 20-587
dhcp service server *工場出荷時設定
dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent *工場出荷時設定
dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24 *工場出荷時設定
dns server pp 1
---
■固定IP4個の場合(Unnumbered接続)
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3 (A.B.C.0/30)
RTX1200のLAN側IPアドレス:A.B.C.1/30 (LAN1)
公開するサーバー:A.B.C.2 全てのポート
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address A.B.C.1/30
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
pp enable 1
dns server pp 1
---
■固定IP4個の場合(Unnumbered接続) サーバー+パソコン端末
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3(A.B.C.0/30)
RTX1200のLAN側IPアドレス:A.B.C.1/30 (LAN3)
                          192.168.100.1/24 (LAN1)
公開するサーバー:A.B.C.2 全てのポート LAN3に接続
192.168.100.0/24のホストは外部へA.B.C.1でアクセスする。
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address 192.168.100.1/24 *工場出荷時設定
ip lan2 nat descriptor 1
ip lan3 address A.B.C.1/30
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
ip pp nat descriptor 1
pp enable 1
nat descriptor type 1 masquerade
nat descriptor address outer 1 A.B.C.1
nat descriptor address inner 192.168.100.1-192.168.100.254
dhcp service server *工場出荷時設定
dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent *工場出荷時設定
dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24 *工場出荷時設定
dns server pp 1
---
■固定IP8個以上の場合(Unnumbered接続)
サーバーのみ接続する場合は「固定IP4個の場合(Unnumbered接続)」を、
サーバーと同時にクライアントホストを接続する場合は「固定IP4個の場合(Unnumbered接続) サーバー+パソコン端末」を
参考に、ネットマスク等のパラメーターを変更してご利用ください。

YAMAHA NVR500 / RT58i (Biz Box ルータ N58i)の設定例

公開するサーバーのポート等は必要なポートを公開するように変更してください。

■固定IP4個の場合の設定例
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.100.1/24
公開するサーバー:192.168.100.200(A.B.C.0) TCPの20番〜587番まで
                  192.168.100.201(A.B.C.1) 全て
                  192.168.100.202(A.B.C.2) 全て
                  192.168.100.203(A.B.C.3) 全て
---
1. 「詳細設定と情報」→「LANの設定」でLANポートの
IPアドレスを192.168.100.1、
ネットマスクを255.255.255.0(24ビット)
に設定する

2. 「詳細設定と情報」→「基本接続と詳細な設定」→「追加」より、
「PPPoEを用いるネットワーク型ADSL接続」
(PPPoEを用いるネットワーク型ブロードバンド接続)を選択する。

3. PPPoEアカウント入力、「NATの設定」の「NAT外側アドレス範囲」に
始点: A.B.C.0(割り当ての最初のIPアドレス)、
終点:(空欄) と設定する。
以上で一度「設定の確定」から登録する。

4. 「詳細設定と情報」「接続と詳細な設定」から先ほど登録した
登録の「設定」に進む。
「静的NAT関連」を下記のように設定する。

  NAT外側アドレス(グローバル) NAT内側アドレス(プライベート)
1   A.B.C.1                     192.168.100.201
2   A.B.C.2                     192.168.100.202
3   A.B.C.3                     192.168.100.203

5. 「詳細設定と情報」→「コマンドの実行」より、下記を入力する。
nat descriptor masquerade static 1000 1 192.168.100.200 tcp 20-587

NTT西日本 CTUの設定について

NTT西日本のCTUを利用する場合、静的NATの設定ができません。そのため、IP2個のサービスはご利用いただけません
また、固定IP4個もUnnumbered接続になるため、ホストに割り当て可能なグローバルIPアドレスは1つになります

固定IP2個のサービス、または固定IP4個で4つのIPアドレスを利用したい場合、下記の選択肢があります。
  • ・ひかり電話を契約し、ひかり電話対応ルーターをレンタルする。
  • ・YAMAHA NVR500等静的NATに対応したルーターを別途用意し、静的NAT設定で接続を行う。
  • ・ルーターを使わずコンピューターから直接PPPoE接続を行う。

■CTU設定値
IP1 通常通り
IP2 CTUでは利用不可
IP4以上 接続先1に設定し、Unnumbered機能を有効にしてください。
マスク長についてはUnnumbered接続のページに記載がございます。
※Unnumbered接続を行う場合は接続先1に設定する必要があります。

■CTUのみを利用した場合のおすすめ構成例
IPQの固定IP8個のサービスと一般的な動的IPアドレスのISPを契約、接続先1にIPQのIP8を設定すると5台のサーバーの公開が可能です。
さらに接続先2として動的IPアドレスのISPを設定。LAN内部のホストは接続先2を経由してインターネットへの接続が可能です。

■具体的な設定方法について
CTUのマニュアルを御覧ください。
http://flets-w.com/hikari-p/download/guide_ctu_11.pdf

住友電工ネットワークス製ルーターの設定例

この記事ではNTTからレンタルされるルーターで、そのうちRV-230SE、RV-S340SEといった型番の最後がSEとなる、住友電工ネットワークス製のルーターを対象とします。

なお、ひかり電話対応ルーターでは、Unnumbered接続の設定は1つのみご利用いただけます。Unnumbered接続が必要となる、複数固定IPアドレスを2つ以上同時にご利用の場合は、別途ルーターの追加が必要となります。


■固定IP2個の場合
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.1
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.1.1/24
公開するサーバー:192.168.1.2(A.B.C.0) TCPの20番〜443番まで
                  192.168.1.3(A.B.C.1) 全て
外部へはA.B.C.0でアクセスする。
---
1. 「基本設定」→「接続先設定」→「メインセッション」
[IPアドレス]
IPアドレスの自動取得 IPアドレスの手動設定※1
IPアドレス           A.B.C.0

※1 Unnumberedにしないこと

2. 「詳細設定」→「静的NAT設定」→「エントリ編集」
☆1台目
  エントリ番号          1
  優先順位              1
  接続インタフェース名  メインセッション
  宛先IPアドレス        192.168.1.2
  変換対象IPアドレス    IPアドレス指定 A.B.C.0
  変換対象プロトコル    TCP
  変換対象ポート        21-443 (←利用するポートの範囲を指定)
☆2台目
  エントリ番号          2
  優先順位              2
  接続インタフェース名  メインセッション
  宛先IPアドレス        192.168.1.3
  変換対象IPアドレス    IPアドレス指定 A.B.C.1
  変換対象プロトコル    全プロトコル(共有)
  変換対象ポート        未記入

NEC製ルーターの設定例

この記事ではNTTからレンタルされるルーターで、そのうちRT-200NE、RV-S340NEといった 型番の最後がNEとなる、NEC製のルーターを対象とします。

なお、ひかり電話対応ルーターでは、Unnumbered接続の設定は1つのみご利用いただけます。Unnumbered接続が必要となる、複数固定IPアドレスを2つ以上同時にご利用の場合は、別途ルーターの追加が必要となります。


■固定IP2個の場合の設定例(1)
割り当ての最初の固定IPアドレスの第4オクテット目が0, 4, 8, ・・・, 252の様に0の時または4の倍数の場合の設定です。
例: A.B.C.0、A.B.C.4 など
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.1
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.1.1/24
公開するサーバー:192.168.1.2(A.B.C.0) 全て
                  192.168.1.3(A.B.C.1) TCPの20番〜443番まで
外部へはA.B.C.1でアクセスする。
---
1. 「基本設定」→「接続先設定」→「接続設定1」
[IPアドレス]
  IPアドレスの自動取得 Unnumbered      (※1)
  IPアドレス           A.B.C.1         (※2)
  ネットマスク         255.255.255.252 (※3)

(※1)住友電工ネットワークス製とは異なります。
(※2)割り当て2番目のIPアドレスを設定します。
(※3)本来は255.255.255.254ですが設定できないため
     255.255.255.252にします。

2. 「詳細設定」→「静的IPマスカレード設定」→「NATエントリ編集」
  エントリ番号       01
  変換対象プロトコル TCP
  変換対象ポート     20-443
  宛先アドレス       192.168.1.3

3. 「詳細設定」→「静的NAT設定」→「静的NATエントリ」
  エントリ番号    01
  WAN側IPアドレス A.B.C.0
  宛先アドレス    192.168.1.2
---

■固定IP2個の場合の設定例(2)
割り当ての最初の固定IPアドレスが「固定IP2個の場合の設定例(1)」に該当しない場合の設定例です。
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.2〜A.B.C.3
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.1.1/24
公開するサーバー:192.168.1.2(A.B.C.2) TCPの20番〜443番まで
                  192.168.1.3(A.B.C.3) 全て
外部へはA.B.C.2でアクセスする。
---
1. 「基本設定」→「接続先設定」→「接続設定1」
[IPアドレス]
  IPアドレスの自動取得 Unnumbered      (※1)
  IPアドレス           A.B.C.2         (※2)
  ネットマスク         255.255.255.252 (※3)

(※1)住友電工ネットワークス製とは異なります。
(※2)割り当ての最初のIPアドレスを設定します。
(※3)本来は255.255.255.254ですが設定できないため
     255.255.255.252にします。

2. 「詳細設定」→「静的IPマスカレード設定」→「NATエントリ編集」
  エントリ番号       01
  変換対象プロトコル TCP
  変換対象ポート     20-443
  宛先アドレス       192.168.1.2

3. 「詳細設定」→「静的NAT設定」→静的NATエントリ」
  エントリ番号    01
  WAN側IPアドレス A.B.C.3
  宛先アドレス    192.168.1.3
---

■固定IP4個の場合の設定例
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.1.1/24
公開するサーバー:192.168.1.2(A.B.C.0) 全て
                  192.168.1.3(A.B.C.1) TCPの20番〜443番まで
                  192.168.1.4(A.B.C.2) 全て
                  192.168.1.5(A.B.C.3) 全て
外部へはA.B.C.1でアクセスする。
---
1. 「基本設定」→「接続先設定」→「接続設定1」
[IPアドレス]
  IPアドレスの自動取得 Unnumbered (※1)
  IPアドレス           A.B.C.1    (※2)
  ネットマスク         255.255.255.252

(※1)住友電工ネットワークス製とは異なります。
(※2)割り当て2番目のIPアドレスを設定します。

2. 「詳細設定」→「静的IPマスカレード設定」→「NATエントリ編集」
  エントリ番号       01
  変換対象プロトコル TCP
  変換対象ポート     20-443
  宛先アドレス       192.168.1.3

3. 「詳細設定」→「静的NAT設定」→「静的NATエントリ」
  エントリ番号  WAN側IPアドレス  宛先アドレス
      01         A.B.C.0          192.168.1.2
      02         A.B.C.2          192.168.1.4
      03         A.B.C.3          192.168.1.5

ヘアピンNATについて

■ヘアピンNATとは
NAPTや静的NAT設定を行なっている状態で、ルーターのLAN側から、NAPT/静的NAT設定しているグローバルIPアドレスにアクセスした際に、LAN側に転送を行う機能です。NATループバック、IPループバックなどと呼ばれる場合もあります。

この機能を持たないルーターでは、LAN側からサーバーにグローバルIPアドレスでアクセスする際にLAN側に転送されず、サーバーと通信ができなくなります。
この場合、hostsファイルの編集や内部用DNSサーバーを用意するといった方法を用い、LAN内部に存在するドメイン宛のアクセスはプライベートIPアドレスで行うといった方法を取る必要がありますが、ヘアピンNAT機能を持ったルーターを使うことで、外部からと同じく、グローバルIPアドレスで目的のサーバーに内部からもアクセスすることが可能です。

現在、機種ごとではなくメーカーによって対応状況が異なります。

●対応メーカー
YAMAHA
PLANEX
Logitec
Linksys

○非対応メーカー
BUFFALO
IODATA
コレガ
NEC
住友電工ネットワークス

概要

■固定IPアドレス1個の場合
一般的なフレッツ光(PPPoE接続)に対応したルーターであれば問題ありません。
動的IPアドレス割当と同様に、自動でIPアドレスが割り振られますが、その際割り振られるアドレスが一定(固定)となります。

サーバーを外部に公開する場合は、静的NAPT(IPマスカレード)の設定を行い、外部公開したいサービス(ポート番号)を個別に公開してください。

■固定IPアドレス2個の場合
静的NAT設定を行なってください。
※静的NAT設定に非対応のルーターでは、ご利用いただけません。

■固定IPアドレス4個の場合
固定IPアドレス4個を無駄なく使う場合は静的NAT設定をご利用ください。
外部公開に利用可能なIPアドレスは1つになりますが、グローバルIPアドレスを直接ホストに割り当てしたい場合は、対応ルーターを用いてUnnumbered接続(LAN間接続)もご利用可能です。

■固定IPアドレス8個以上の場合
一般的には、Unnumbered接続(LAN間接続)をご利用ください。
(静的NATでもご利用いただくことは可能です。)

■一般的な設定方法
静的NAT設定
Unnumbered接続(LAN間接続)

■機種別の設定例
YAMAHA RTX1200
YAMAHA NVR500 / RT58i (Biz Box ルータ N58i)
NTT西日本 CTU
住友電工ネットワークス製ルーター(RV-230SE、RV-S340SE等NTTのレンタルルーター)
NEC製ルーター(RT-200NE、RV-S340NE等NTTのレンタルルーター)

■その他
ヘアピンNATについて

静的NAT設定

静的NAT(スタティックNAT)とは、LAN内部のIPアドレスを常に同一のグローバルIPアドレスとマッピングする設定です。
従って、外部公開するホストには、プライベートIPアドレスを割り当てます。

静的NAT設定を用いた場合、Unnumbered接続とは違い、割り当ての全てのIPアドレスを外部公開に利用することができます。

■固定IPアドレス2個の場合
A.B.C.0〜A.B.C.1が割り当てられた場合、片方(A.B.C.0)をNAPT用(ルーターのWAN側IPアドレス)とし、LAN内の全てのホストが外部と通信する際にこのIPアドレスを用います。
そのため、このIPアドレスを用いて外部公開する場合は、静的NAPT設定で公開が必要なポート単位で外部への公開を設定してください。
もう片方(A.B.C.1)は、静的NAT設定で、外部公開するサーバーのプライベートIPアドレスとマッピングしてください。
静的NAT設定を行ったアドレスは、ポート単位ではなくすべての通信がNAT変換されて、指定のプライベートIPアドレスに到達します。

■固定IPアドレスが4個の場合
基本的には2個と同様です。固定IPアドレスのうち1つはNAPT用とし、外部公開する場合はNAPT設定を行います。
残りの3つの固定IPアドレスは、それぞれ外部公開するプライベートIPアドレスとマッピングしてください。

■NAPT設定時の注意
NAPT用アドレスに静的NAPT設定を行い、ポート単位で外部公開する場合は、1024番より大きいポート番号はLAN内ホストが外部と通信する際に共有して使用されます。
そのため、公開範囲は1024番までの番号としてください。

弊社で静的NATへの対応を確認しているルーターは以下となります。
YAMAHA NVR500 / RT58i (Biz Box ルータ N58i)
YAMAHA RTX1200
ひかり電話用のレンタルルーター(住友電工ネットワークス製)
ひかり電話用のレンタルルーター(NEC製)

Unnumbered接続(LAN間接続)設定

Unnumbered接続(LAN間接続)とは、他のネットワークに接続するルーターのWAN側インターフェースにIPアドレスを割り当てない方式の接続方法です。
通常は固定IP8個以上の環境で利用します。
この接続方式を利用した場合、各サーバー等へはグローバルIPアドレスの割り当てを行います。

Unnumbered接続では、ホストに割り当て可能なIPアドレスはネットワークアドレス、ブロードキャストアドレス、ルーター割り当て用のIPアドレスの3つを除いた数となります。
例:固定IP8個の場合、ホストに割り当て可能なIPアドレスは5個

Unnumbered接続による複数固定IPアドレスのご利用は多くのルーターが対応しております。具体的なルーター毎の設定については、各機材のマニュアルをご確認ください。

Unnumbered接続の設定時に必要となる、ネットマスク値などの情報について、IPQで提供するサービスにおける情報は以下となります。


IPアドレス数 サブネットマスク プリフィックス ホストに割り当て可能なIPアドレス数
4個 255.255.255.252 30 1個
8個 255.255.255.248 29 5個
16個 255.255.255.240 28 13個
32個 255.255.255.224 27 29個
64個 255.255.255.192 26 61個
128個 255.255.255.128 25 125個

YAMAHA RTX1200の設定例

公開するサーバーのポートは必要なポートを公開するように変更してください。

■固定IP1個の場合
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0
RTX1200のLAN側IPアドレス:192.168.100.1/24
公開するサーバー:192.168.100.200(A.B.C.0) TCPの20番〜587番まで
外部へはA.B.C.0でアクセスする。
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address 192.168.100.1/24 *工場出荷時設定
ip lan2 nat descriptor 1
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
ip pp nat descriptor 1
pp enable 1
nat descriptor type 1 nat-masquerade
nat descriptor address outer 1 A.B.C.0
nat descriptor masquerade static 1 1 192.168.100.200 tcp 20-587
dhcp service server *工場出荷時設定
dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent *工場出荷時設定
dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24 *工場出荷時設定
dns server pp 1
---
■固定IP2個の場合
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.1
RTX1200のLAN側IPアドレス:192.168.100.1/24
公開するサーバー:192.168.100.200(A.B.C.0) TCPの20番〜587番まで
                  192.168.100.201(A.B.C.1) 全てのポート
外部へはA.B.C.0でアクセスする(192.168.100.201を除く)
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address 192.168.100.1/24 *工場出荷時設定
ip lan2 nat descriptor 1
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
ip pp nat descriptor 1
pp enable 1
nat descriptor type 1 nat-masquerade
nat descriptor address outer 1 A.B.C.0-A.B.C.1
nat descriptor static 1 1 A.B.C.1=192.168.100.201
nat descriptor masquerade static 1 1 192.168.100.200 tcp 20-587
dhcp service server *工場出荷時設定
dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent *工場出荷時設定
dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24 *工場出荷時設定
dns server pp 1
---
■固定IP4個の場合(静的NAT)
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3
RTX1200のLAN側IPアドレス:192.168.100.1/24
公開するサーバー:192.168.100.200(A.B.C.0) TCPの20番〜587番まで
                  192.168.100.201(A.B.C.1) 全てのポート
                  192.168.100.202(A.B.C.2) 全てのポート
		  192.168.100.203(A.B.C.3) 全てのポート
外部へはA.B.C.0でアクセスする(192.168.100.201〜192.168.100.203を除く)
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address 192.168.100.1/24 *工場出荷時設定
ip lan2 nat descriptor 1
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
ip pp nat descriptor 1
pp enable 1
nat descriptor type 1 nat-masquerade
nat descriptor address outer 1 A.B.C.0-A.B.C.3
nat descriptor static 1 1 A.B.C.1=192.168.100.201 3
nat descriptor masquerade static 1 1 192.168.100.200 tcp 20-587
dhcp service server *工場出荷時設定
dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent *工場出荷時設定
dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24 *工場出荷時設定
dns server pp 1
---
■固定IP4個の場合(Unnumbered接続)
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3 (A.B.C.0/30)
RTX1200のLAN側IPアドレス:A.B.C.1/30 (LAN1)
公開するサーバー:A.B.C.2 全てのポート
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address A.B.C.1/30
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
pp enable 1
dns server pp 1
---
■固定IP4個の場合(Unnumbered接続) サーバー+パソコン端末
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3(A.B.C.0/30)
RTX1200のLAN側IPアドレス:A.B.C.1/30 (LAN3)
                          192.168.100.1/24 (LAN1)
公開するサーバー:A.B.C.2 全てのポート LAN3に接続
192.168.100.0/24のホストは外部へA.B.C.1でアクセスする。
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address 192.168.100.1/24 *工場出荷時設定
ip lan2 nat descriptor 1
ip lan3 address A.B.C.1/30
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
ip pp nat descriptor 1
pp enable 1
nat descriptor type 1 masquerade
nat descriptor address outer 1 A.B.C.1
nat descriptor address inner 192.168.100.1-192.168.100.254
dhcp service server *工場出荷時設定
dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent *工場出荷時設定
dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24 *工場出荷時設定
dns server pp 1
---
■固定IP8個以上の場合(Unnumbered接続)
サーバーのみ接続する場合は「固定IP4個の場合(Unnumbered接続)」を、
サーバーと同時にクライアントホストを接続する場合は「固定IP4個の場合(Unnumbered接続) サーバー+パソコン端末」を
参考に、ネットマスク等のパラメーターを変更してご利用ください。

YAMAHA NVR500 / RT58i (Biz Box ルータ N58i)の設定例

公開するサーバーのポート等は必要なポートを公開するように変更してください。

■固定IP4個の場合の設定例
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.100.1/24
公開するサーバー:192.168.100.200(A.B.C.0) TCPの20番〜587番まで
                  192.168.100.201(A.B.C.1) 全て
                  192.168.100.202(A.B.C.2) 全て
                  192.168.100.203(A.B.C.3) 全て
---
1. 「詳細設定と情報」→「LANの設定」でLANポートの
IPアドレスを192.168.100.1、
ネットマスクを255.255.255.0(24ビット)
に設定する

2. 「詳細設定と情報」→「基本接続と詳細な設定」→「追加」より、
「PPPoEを用いるネットワーク型ADSL接続」
(PPPoEを用いるネットワーク型ブロードバンド接続)を選択する。

3. PPPoEアカウント入力、「NATの設定」の「NAT外側アドレス範囲」に
始点: A.B.C.0(割り当ての最初のIPアドレス)、
終点:(空欄) と設定する。
以上で一度「設定の確定」から登録する。

4. 「詳細設定と情報」「接続と詳細な設定」から先ほど登録した
登録の「設定」に進む。
「静的NAT関連」を下記のように設定する。

  NAT外側アドレス(グローバル) NAT内側アドレス(プライベート)
1   A.B.C.1                     192.168.100.201
2   A.B.C.2                     192.168.100.202
3   A.B.C.3                     192.168.100.203

5. 「詳細設定と情報」→「コマンドの実行」より、下記を入力する。
nat descriptor masquerade static 1000 1 192.168.100.200 tcp 20-587

NTT西日本 CTUの設定について

NTT西日本のCTUを利用する場合、静的NATの設定ができません。そのため、IP2個のサービスはご利用いただけません
また、固定IP4個もUnnumbered接続になるため、ホストに割り当て可能なグローバルIPアドレスは1つになります

固定IP2個のサービス、または固定IP4個で4つのIPアドレスを利用したい場合、下記の選択肢があります。
  • ・ひかり電話を契約し、ひかり電話対応ルーターをレンタルする。
  • ・YAMAHA NVR500等静的NATに対応したルーターを別途用意し、静的NAT設定で接続を行う。
  • ・ルーターを使わずコンピューターから直接PPPoE接続を行う。

■CTU設定値
IP1 通常通り
IP2 CTUでは利用不可
IP4以上 接続先1に設定し、Unnumbered機能を有効にしてください。
マスク長についてはUnnumbered接続のページに記載がございます。
※Unnumbered接続を行う場合は接続先1に設定する必要があります。

■CTUのみを利用した場合のおすすめ構成例
IPQの固定IP8個のサービスと一般的な動的IPアドレスのISPを契約、接続先1にIPQのIP8を設定すると5台のサーバーの公開が可能です。
さらに接続先2として動的IPアドレスのISPを設定。LAN内部のホストは接続先2を経由してインターネットへの接続が可能です。

■具体的な設定方法について
CTUのマニュアルを御覧ください。
http://flets-w.com/hikari-p/download/guide_ctu_11.pdf

住友電工ネットワークス製ルーターの設定例

この記事ではNTTからレンタルされるルーターで、そのうちRV-230SE、RV-S340SEといった型番の最後がSEとなる、住友電工ネットワークス製のルーターを対象とします。

なお、ひかり電話対応ルーターでは、Unnumbered接続の設定は1つのみご利用いただけます。Unnumbered接続が必要となる、複数固定IPアドレスを2つ以上同時にご利用の場合は、別途ルーターの追加が必要となります。


■固定IP2個の場合
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.1
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.1.1/24
公開するサーバー:192.168.1.2(A.B.C.0) TCPの20番〜443番まで
                  192.168.1.3(A.B.C.1) 全て
外部へはA.B.C.0でアクセスする。
---
1. 「基本設定」→「接続先設定」→「メインセッション」
[IPアドレス]
IPアドレスの自動取得 IPアドレスの手動設定※1
IPアドレス           A.B.C.0

※1 Unnumberedにしないこと

2. 「詳細設定」→「静的NAT設定」→「エントリ編集」
☆1台目
  エントリ番号          1
  優先順位              1
  接続インタフェース名  メインセッション
  宛先IPアドレス        192.168.1.2
  変換対象IPアドレス    IPアドレス指定 A.B.C.0
  変換対象プロトコル    TCP
  変換対象ポート        21-443 (←利用するポートの範囲を指定)
☆2台目
  エントリ番号          2
  優先順位              2
  接続インタフェース名  メインセッション
  宛先IPアドレス        192.168.1.3
  変換対象IPアドレス    IPアドレス指定 A.B.C.1
  変換対象プロトコル    全プロトコル(共有)
  変換対象ポート        未記入

NEC製ルーターの設定例

この記事ではNTTからレンタルされるルーターで、そのうちRT-200NE、RV-S340NEといった 型番の最後がNEとなる、NEC製のルーターを対象とします。

なお、ひかり電話対応ルーターでは、Unnumbered接続の設定は1つのみご利用いただけます。Unnumbered接続が必要となる、複数固定IPアドレスを2つ以上同時にご利用の場合は、別途ルーターの追加が必要となります。


■固定IP2個の場合の設定例(1)
割り当ての最初の固定IPアドレスの第4オクテット目が0, 4, 8, ・・・, 252の様に0の時または4の倍数の場合の設定です。
例: A.B.C.0、A.B.C.4 など
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.1
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.1.1/24
公開するサーバー:192.168.1.2(A.B.C.0) 全て
                  192.168.1.3(A.B.C.1) TCPの20番〜443番まで
外部へはA.B.C.1でアクセスする。
---
1. 「基本設定」→「接続先設定」→「接続設定1」
[IPアドレス]
  IPアドレスの自動取得 Unnumbered      (※1)
  IPアドレス           A.B.C.1         (※2)
  ネットマスク         255.255.255.252 (※3)

(※1)住友電工ネットワークス製とは異なります。
(※2)割り当て2番目のIPアドレスを設定します。
(※3)本来は255.255.255.254ですが設定できないため
     255.255.255.252にします。

2. 「詳細設定」→「静的IPマスカレード設定」→「NATエントリ編集」
  エントリ番号       01
  変換対象プロトコル TCP
  変換対象ポート     20-443
  宛先アドレス       192.168.1.3

3. 「詳細設定」→「静的NAT設定」→「静的NATエントリ」
  エントリ番号    01
  WAN側IPアドレス A.B.C.0
  宛先アドレス    192.168.1.2
---

■固定IP2個の場合の設定例(2)
割り当ての最初の固定IPアドレスが「固定IP2個の場合の設定例(1)」に該当しない場合の設定例です。
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.2〜A.B.C.3
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.1.1/24
公開するサーバー:192.168.1.2(A.B.C.2) TCPの20番〜443番まで
                  192.168.1.3(A.B.C.3) 全て
外部へはA.B.C.2でアクセスする。
---
1. 「基本設定」→「接続先設定」→「接続設定1」
[IPアドレス]
  IPアドレスの自動取得 Unnumbered      (※1)
  IPアドレス           A.B.C.2         (※2)
  ネットマスク         255.255.255.252 (※3)

(※1)住友電工ネットワークス製とは異なります。
(※2)割り当ての最初のIPアドレスを設定します。
(※3)本来は255.255.255.254ですが設定できないため
     255.255.255.252にします。

2. 「詳細設定」→「静的IPマスカレード設定」→「NATエントリ編集」
  エントリ番号       01
  変換対象プロトコル TCP
  変換対象ポート     20-443
  宛先アドレス       192.168.1.2

3. 「詳細設定」→「静的NAT設定」→静的NATエントリ」
  エントリ番号    01
  WAN側IPアドレス A.B.C.3
  宛先アドレス    192.168.1.3
---

■固定IP4個の場合の設定例
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.1.1/24
公開するサーバー:192.168.1.2(A.B.C.0) 全て
                  192.168.1.3(A.B.C.1) TCPの20番〜443番まで
                  192.168.1.4(A.B.C.2) 全て
                  192.168.1.5(A.B.C.3) 全て
外部へはA.B.C.1でアクセスする。
---
1. 「基本設定」→「接続先設定」→「接続設定1」
[IPアドレス]
  IPアドレスの自動取得 Unnumbered (※1)
  IPアドレス           A.B.C.1    (※2)
  ネットマスク         255.255.255.252

(※1)住友電工ネットワークス製とは異なります。
(※2)割り当て2番目のIPアドレスを設定します。

2. 「詳細設定」→「静的IPマスカレード設定」→「NATエントリ編集」
  エントリ番号       01
  変換対象プロトコル TCP
  変換対象ポート     20-443
  宛先アドレス       192.168.1.3

3. 「詳細設定」→「静的NAT設定」→「静的NATエントリ」
  エントリ番号  WAN側IPアドレス  宛先アドレス
      01         A.B.C.0          192.168.1.2
      02         A.B.C.2          192.168.1.4
      03         A.B.C.3          192.168.1.5

ヘアピンNATについて

■ヘアピンNATとは
NAPTや静的NAT設定を行なっている状態で、ルーターのLAN側から、NAPT/静的NAT設定しているグローバルIPアドレスにアクセスした際に、LAN側に転送を行う機能です。NATループバック、IPループバックなどと呼ばれる場合もあります。

この機能を持たないルーターでは、LAN側からサーバーにグローバルIPアドレスでアクセスする際にLAN側に転送されず、サーバーと通信ができなくなります。
この場合、hostsファイルの編集や内部用DNSサーバーを用意するといった方法を用い、LAN内部に存在するドメイン宛のアクセスはプライベートIPアドレスで行うといった方法を取る必要がありますが、ヘアピンNAT機能を持ったルーターを使うことで、外部からと同じく、グローバルIPアドレスで目的のサーバーに内部からもアクセスすることが可能です。

現在、機種ごとではなくメーカーによって対応状況が異なります。

●対応メーカー
YAMAHA
PLANEX
Logitec
Linksys

○非対応メーカー
BUFFALO
IODATA
コレガ
NEC
住友電工ネットワークス

概要

■固定IPアドレス1個の場合
一般的なフレッツ光(PPPoE接続)に対応したルーターであれば問題ありません。
動的IPアドレス割当と同様に、自動でIPアドレスが割り振られますが、その際割り振られるアドレスが一定(固定)となります。

サーバーを外部に公開する場合は、静的NAPT(IPマスカレード)の設定を行い、外部公開したいサービス(ポート番号)を個別に公開してください。

■固定IPアドレス2個の場合
静的NAT設定を行なってください。
※静的NAT設定に非対応のルーターでは、ご利用いただけません。

■固定IPアドレス4個の場合
固定IPアドレス4個を無駄なく使う場合は静的NAT設定をご利用ください。
外部公開に利用可能なIPアドレスは1つになりますが、グローバルIPアドレスを直接ホストに割り当てしたい場合は、対応ルーターを用いてUnnumbered接続(LAN間接続)もご利用可能です。

■固定IPアドレス8個以上の場合
一般的には、Unnumbered接続(LAN間接続)をご利用ください。
(静的NATでもご利用いただくことは可能です。)

■一般的な設定方法
静的NAT設定
Unnumbered接続(LAN間接続)

■機種別の設定例
YAMAHA RTX1200
YAMAHA NVR500 / RT58i (Biz Box ルータ N58i)
NTT西日本 CTU
住友電工ネットワークス製ルーター(RV-230SE、RV-S340SE等NTTのレンタルルーター)
NEC製ルーター(RT-200NE、RV-S340NE等NTTのレンタルルーター)

■その他
ヘアピンNATについて

静的NAT設定

静的NAT(スタティックNAT)とは、LAN内部のIPアドレスを常に同一のグローバルIPアドレスとマッピングする設定です。
従って、外部公開するホストには、プライベートIPアドレスを割り当てます。

静的NAT設定を用いた場合、Unnumbered接続とは違い、割り当ての全てのIPアドレスを外部公開に利用することができます。

■固定IPアドレス2個の場合
A.B.C.0〜A.B.C.1が割り当てられた場合、片方(A.B.C.0)をNAPT用(ルーターのWAN側IPアドレス)とし、LAN内の全てのホストが外部と通信する際にこのIPアドレスを用います。
そのため、このIPアドレスを用いて外部公開する場合は、静的NAPT設定で公開が必要なポート単位で外部への公開を設定してください。
もう片方(A.B.C.1)は、静的NAT設定で、外部公開するサーバーのプライベートIPアドレスとマッピングしてください。
静的NAT設定を行ったアドレスは、ポート単位ではなくすべての通信がNAT変換されて、指定のプライベートIPアドレスに到達します。

■固定IPアドレスが4個の場合
基本的には2個と同様です。固定IPアドレスのうち1つはNAPT用とし、外部公開する場合はNAPT設定を行います。
残りの3つの固定IPアドレスは、それぞれ外部公開するプライベートIPアドレスとマッピングしてください。

■NAPT設定時の注意
NAPT用アドレスに静的NAPT設定を行い、ポート単位で外部公開する場合は、1024番より大きいポート番号はLAN内ホストが外部と通信する際に共有して使用されます。
そのため、公開範囲は1024番までの番号としてください。

弊社で静的NATへの対応を確認しているルーターは以下となります。
YAMAHA NVR500 / RT58i (Biz Box ルータ N58i)
YAMAHA RTX1200
ひかり電話用のレンタルルーター(住友電工ネットワークス製)
ひかり電話用のレンタルルーター(NEC製)

Unnumbered接続(LAN間接続)設定

Unnumbered接続(LAN間接続)とは、他のネットワークに接続するルーターのWAN側インターフェースにIPアドレスを割り当てない方式の接続方法です。
通常は固定IP8個以上の環境で利用します。
この接続方式を利用した場合、各サーバー等へはグローバルIPアドレスの割り当てを行います。

Unnumbered接続では、ホストに割り当て可能なIPアドレスはネットワークアドレス、ブロードキャストアドレス、ルーター割り当て用のIPアドレスの3つを除いた数となります。
例:固定IP8個の場合、ホストに割り当て可能なIPアドレスは5個

Unnumbered接続による複数固定IPアドレスのご利用は多くのルーターが対応しております。具体的なルーター毎の設定については、各機材のマニュアルをご確認ください。

Unnumbered接続の設定時に必要となる、ネットマスク値などの情報について、IPQで提供するサービスにおける情報は以下となります。


IPアドレス数 サブネットマスク プリフィックス ホストに割り当て可能なIPアドレス数
4個 255.255.255.252 30 1個
8個 255.255.255.248 29 5個
16個 255.255.255.240 28 13個
32個 255.255.255.224 27 29個
64個 255.255.255.192 26 61個
128個 255.255.255.128 25 125個

YAMAHA RTX1200の設定例

公開するサーバーのポートは必要なポートを公開するように変更してください。

■固定IP1個の場合
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0
RTX1200のLAN側IPアドレス:192.168.100.1/24
公開するサーバー:192.168.100.200(A.B.C.0) TCPの20番〜587番まで
外部へはA.B.C.0でアクセスする。
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address 192.168.100.1/24 *工場出荷時設定
ip lan2 nat descriptor 1
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
ip pp nat descriptor 1
pp enable 1
nat descriptor type 1 nat-masquerade
nat descriptor address outer 1 A.B.C.0
nat descriptor masquerade static 1 1 192.168.100.200 tcp 20-587
dhcp service server *工場出荷時設定
dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent *工場出荷時設定
dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24 *工場出荷時設定
dns server pp 1
---
■固定IP2個の場合
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.1
RTX1200のLAN側IPアドレス:192.168.100.1/24
公開するサーバー:192.168.100.200(A.B.C.0) TCPの20番〜587番まで
                  192.168.100.201(A.B.C.1) 全てのポート
外部へはA.B.C.0でアクセスする(192.168.100.201を除く)
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address 192.168.100.1/24 *工場出荷時設定
ip lan2 nat descriptor 1
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
ip pp nat descriptor 1
pp enable 1
nat descriptor type 1 nat-masquerade
nat descriptor address outer 1 A.B.C.0-A.B.C.1
nat descriptor static 1 1 A.B.C.1=192.168.100.201
nat descriptor masquerade static 1 1 192.168.100.200 tcp 20-587
dhcp service server *工場出荷時設定
dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent *工場出荷時設定
dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24 *工場出荷時設定
dns server pp 1
---
■固定IP4個の場合(静的NAT)
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3
RTX1200のLAN側IPアドレス:192.168.100.1/24
公開するサーバー:192.168.100.200(A.B.C.0) TCPの20番〜587番まで
                  192.168.100.201(A.B.C.1) 全てのポート
                  192.168.100.202(A.B.C.2) 全てのポート
		  192.168.100.203(A.B.C.3) 全てのポート
外部へはA.B.C.0でアクセスする(192.168.100.201〜192.168.100.203を除く)
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address 192.168.100.1/24 *工場出荷時設定
ip lan2 nat descriptor 1
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
ip pp nat descriptor 1
pp enable 1
nat descriptor type 1 nat-masquerade
nat descriptor address outer 1 A.B.C.0-A.B.C.3
nat descriptor static 1 1 A.B.C.1=192.168.100.201 3
nat descriptor masquerade static 1 1 192.168.100.200 tcp 20-587
dhcp service server *工場出荷時設定
dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent *工場出荷時設定
dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24 *工場出荷時設定
dns server pp 1
---
■固定IP4個の場合(Unnumbered接続)
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3 (A.B.C.0/30)
RTX1200のLAN側IPアドレス:A.B.C.1/30 (LAN1)
公開するサーバー:A.B.C.2 全てのポート
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address A.B.C.1/30
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
pp enable 1
dns server pp 1
---
■固定IP4個の場合(Unnumbered接続) サーバー+パソコン端末
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3(A.B.C.0/30)
RTX1200のLAN側IPアドレス:A.B.C.1/30 (LAN3)
                          192.168.100.1/24 (LAN1)
公開するサーバー:A.B.C.2 全てのポート LAN3に接続
192.168.100.0/24のホストは外部へA.B.C.1でアクセスする。
---
ip route default gateway pp 1
ip lan1 address 192.168.100.1/24 *工場出荷時設定
ip lan2 nat descriptor 1
ip lan3 address A.B.C.1/30
pp select 1
pp always-on on
pppoe use lan2
pppoe auto disconnect off
pp auth accept chap
pp auth myname PPPoEアカウント PPPoEパスワード
ppp lcp mru on 1454
ppp ipcp msext on
ip pp nat descriptor 1
pp enable 1
nat descriptor type 1 masquerade
nat descriptor address outer 1 A.B.C.1
nat descriptor address inner 192.168.100.1-192.168.100.254
dhcp service server *工場出荷時設定
dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent *工場出荷時設定
dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24 *工場出荷時設定
dns server pp 1
---
■固定IP8個以上の場合(Unnumbered接続)
サーバーのみ接続する場合は「固定IP4個の場合(Unnumbered接続)」を、
サーバーと同時にクライアントホストを接続する場合は「固定IP4個の場合(Unnumbered接続) サーバー+パソコン端末」を
参考に、ネットマスク等のパラメーターを変更してご利用ください。

YAMAHA NVR500 / RT58i (Biz Box ルータ N58i)の設定例

公開するサーバーのポート等は必要なポートを公開するように変更してください。

■固定IP4個の場合の設定例
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.100.1/24
公開するサーバー:192.168.100.200(A.B.C.0) TCPの20番〜587番まで
                  192.168.100.201(A.B.C.1) 全て
                  192.168.100.202(A.B.C.2) 全て
                  192.168.100.203(A.B.C.3) 全て
---
1. 「詳細設定と情報」→「LANの設定」でLANポートの
IPアドレスを192.168.100.1、
ネットマスクを255.255.255.0(24ビット)
に設定する

2. 「詳細設定と情報」→「基本接続と詳細な設定」→「追加」より、
「PPPoEを用いるネットワーク型ADSL接続」
(PPPoEを用いるネットワーク型ブロードバンド接続)を選択する。

3. PPPoEアカウント入力、「NATの設定」の「NAT外側アドレス範囲」に
始点: A.B.C.0(割り当ての最初のIPアドレス)、
終点:(空欄) と設定する。
以上で一度「設定の確定」から登録する。

4. 「詳細設定と情報」「接続と詳細な設定」から先ほど登録した
登録の「設定」に進む。
「静的NAT関連」を下記のように設定する。

  NAT外側アドレス(グローバル) NAT内側アドレス(プライベート)
1   A.B.C.1                     192.168.100.201
2   A.B.C.2                     192.168.100.202
3   A.B.C.3                     192.168.100.203

5. 「詳細設定と情報」→「コマンドの実行」より、下記を入力する。
nat descriptor masquerade static 1000 1 192.168.100.200 tcp 20-587

NTT西日本 CTUの設定について

NTT西日本のCTUを利用する場合、静的NATの設定ができません。そのため、IP2個のサービスはご利用いただけません
また、固定IP4個もUnnumbered接続になるため、ホストに割り当て可能なグローバルIPアドレスは1つになります

固定IP2個のサービス、または固定IP4個で4つのIPアドレスを利用したい場合、下記の選択肢があります。
  • ・ひかり電話を契約し、ひかり電話対応ルーターをレンタルする。
  • ・YAMAHA NVR500等静的NATに対応したルーターを別途用意し、静的NAT設定で接続を行う。
  • ・ルーターを使わずコンピューターから直接PPPoE接続を行う。

■CTU設定値
IP1 通常通り
IP2 CTUでは利用不可
IP4以上 接続先1に設定し、Unnumbered機能を有効にしてください。
マスク長についてはUnnumbered接続のページに記載がございます。
※Unnumbered接続を行う場合は接続先1に設定する必要があります。

■CTUのみを利用した場合のおすすめ構成例
IPQの固定IP8個のサービスと一般的な動的IPアドレスのISPを契約、接続先1にIPQのIP8を設定すると5台のサーバーの公開が可能です。
さらに接続先2として動的IPアドレスのISPを設定。LAN内部のホストは接続先2を経由してインターネットへの接続が可能です。

■具体的な設定方法について
CTUのマニュアルを御覧ください。
http://flets-w.com/hikari-p/download/guide_ctu_11.pdf

住友電工ネットワークス製ルーターの設定例

この記事ではNTTからレンタルされるルーターで、そのうちRV-230SE、RV-S340SEといった型番の最後がSEとなる、住友電工ネットワークス製のルーターを対象とします。

なお、ひかり電話対応ルーターでは、Unnumbered接続の設定は1つのみご利用いただけます。Unnumbered接続が必要となる、複数固定IPアドレスを2つ以上同時にご利用の場合は、別途ルーターの追加が必要となります。


■固定IP2個の場合
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.1
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.1.1/24
公開するサーバー:192.168.1.2(A.B.C.0) TCPの20番〜443番まで
                  192.168.1.3(A.B.C.1) 全て
外部へはA.B.C.0でアクセスする。
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1. 「基本設定」→「接続先設定」→「メインセッション」
[IPアドレス]
IPアドレスの自動取得 IPアドレスの手動設定※1
IPアドレス           A.B.C.0

※1 Unnumberedにしないこと

2. 「詳細設定」→「静的NAT設定」→「エントリ編集」
☆1台目
  エントリ番号          1
  優先順位              1
  接続インタフェース名  メインセッション
  宛先IPアドレス        192.168.1.2
  変換対象IPアドレス    IPアドレス指定 A.B.C.0
  変換対象プロトコル    TCP
  変換対象ポート        21-443 (←利用するポートの範囲を指定)
☆2台目
  エントリ番号          2
  優先順位              2
  接続インタフェース名  メインセッション
  宛先IPアドレス        192.168.1.3
  変換対象IPアドレス    IPアドレス指定 A.B.C.1
  変換対象プロトコル    全プロトコル(共有)
  変換対象ポート        未記入

NEC製ルーターの設定例

この記事ではNTTからレンタルされるルーターで、そのうちRT-200NE、RV-S340NEといった 型番の最後がNEとなる、NEC製のルーターを対象とします。

なお、ひかり電話対応ルーターでは、Unnumbered接続の設定は1つのみご利用いただけます。Unnumbered接続が必要となる、複数固定IPアドレスを2つ以上同時にご利用の場合は、別途ルーターの追加が必要となります。


■固定IP2個の場合の設定例(1)
割り当ての最初の固定IPアドレスの第4オクテット目が0, 4, 8, ・・・, 252の様に0の時または4の倍数の場合の設定です。
例: A.B.C.0、A.B.C.4 など
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.1
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.1.1/24
公開するサーバー:192.168.1.2(A.B.C.0) 全て
                  192.168.1.3(A.B.C.1) TCPの20番〜443番まで
外部へはA.B.C.1でアクセスする。
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1. 「基本設定」→「接続先設定」→「接続設定1」
[IPアドレス]
  IPアドレスの自動取得 Unnumbered      (※1)
  IPアドレス           A.B.C.1         (※2)
  ネットマスク         255.255.255.252 (※3)

(※1)住友電工ネットワークス製とは異なります。
(※2)割り当て2番目のIPアドレスを設定します。
(※3)本来は255.255.255.254ですが設定できないため
     255.255.255.252にします。

2. 「詳細設定」→「静的IPマスカレード設定」→「NATエントリ編集」
  エントリ番号       01
  変換対象プロトコル TCP
  変換対象ポート     20-443
  宛先アドレス       192.168.1.3

3. 「詳細設定」→「静的NAT設定」→「静的NATエントリ」
  エントリ番号    01
  WAN側IPアドレス A.B.C.0
  宛先アドレス    192.168.1.2
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■固定IP2個の場合の設定例(2)
割り当ての最初の固定IPアドレスが「固定IP2個の場合の設定例(1)」に該当しない場合の設定例です。
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.2〜A.B.C.3
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.1.1/24
公開するサーバー:192.168.1.2(A.B.C.2) TCPの20番〜443番まで
                  192.168.1.3(A.B.C.3) 全て
外部へはA.B.C.2でアクセスする。
---
1. 「基本設定」→「接続先設定」→「接続設定1」
[IPアドレス]
  IPアドレスの自動取得 Unnumbered      (※1)
  IPアドレス           A.B.C.2         (※2)
  ネットマスク         255.255.255.252 (※3)

(※1)住友電工ネットワークス製とは異なります。
(※2)割り当ての最初のIPアドレスを設定します。
(※3)本来は255.255.255.254ですが設定できないため
     255.255.255.252にします。

2. 「詳細設定」→「静的IPマスカレード設定」→「NATエントリ編集」
  エントリ番号       01
  変換対象プロトコル TCP
  変換対象ポート     20-443
  宛先アドレス       192.168.1.2

3. 「詳細設定」→「静的NAT設定」→静的NATエントリ」
  エントリ番号    01
  WAN側IPアドレス A.B.C.3
  宛先アドレス    192.168.1.3
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■固定IP4個の場合の設定例
割り当ての固定IPアドレス:A.B.C.0〜A.B.C.3
ルーターのLAN側IPアドレス:192.168.1.1/24
公開するサーバー:192.168.1.2(A.B.C.0) 全て
                  192.168.1.3(A.B.C.1) TCPの20番〜443番まで
                  192.168.1.4(A.B.C.2) 全て
                  192.168.1.5(A.B.C.3) 全て
外部へはA.B.C.1でアクセスする。
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1. 「基本設定」→「接続先設定」→「接続設定1」
[IPアドレス]
  IPアドレスの自動取得 Unnumbered (※1)
  IPアドレス           A.B.C.1    (※2)
  ネットマスク         255.255.255.252

(※1)住友電工ネットワークス製とは異なります。
(※2)割り当て2番目のIPアドレスを設定します。

2. 「詳細設定」→「静的IPマスカレード設定」→「NATエントリ編集」
  エントリ番号       01
  変換対象プロトコル TCP
  変換対象ポート     20-443
  宛先アドレス       192.168.1.3

3. 「詳細設定」→「静的NAT設定」→「静的NATエントリ」
  エントリ番号  WAN側IPアドレス  宛先アドレス
      01         A.B.C.0          192.168.1.2
      02         A.B.C.2          192.168.1.4
      03         A.B.C.3          192.168.1.5

ヘアピンNATについて

■ヘアピンNATとは
NAPTや静的NAT設定を行なっている状態で、ルーターのLAN側から、NAPT/静的NAT設定しているグローバルIPアドレスにアクセスした際に、LAN側に転送を行う機能です。NATループバック、IPループバックなどと呼ばれる場合もあります。

この機能を持たないルーターでは、LAN側からサーバーにグローバルIPアドレスでアクセスする際にLAN側に転送されず、サーバーと通信ができなくなります。
この場合、hostsファイルの編集や内部用DNSサーバーを用意するといった方法を用い、LAN内部に存在するドメイン宛のアクセスはプライベートIPアドレスで行うといった方法を取る必要がありますが、ヘアピンNAT機能を持ったルーターを使うことで、外部からと同じく、グローバルIPアドレスで目的のサーバーに内部からもアクセスすることが可能です。

現在、機種ごとではなくメーカーによって対応状況が異なります。

●対応メーカー
YAMAHA
PLANEX
Logitec
Linksys

○非対応メーカー
BUFFALO
IODATA
コレガ
NEC
住友電工ネットワークス
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