静的NAT(スタティックNAT)とは、LAN内部のIPアドレスを常に同一のグローバルIPアドレスとマッピングする設定です。
従って、外部公開するホストには、プライベートIPアドレスを割り当てます。
静的NAT設定を用いた場合、Unnumbered接続とは違い、割り当ての全てのIPアドレスを外部公開に利用することができます。
■固定IPアドレス2個の場合
A.B.C.0〜A.B.C.1が割り当てられた場合、片方(A.B.C.0)をNAPT用(ルーターのWAN側IPアドレス)とし、LAN内の全てのホストが外部と通信する際にこのIPアドレスを用います。
そのため、このIPアドレスを用いて外部公開する場合は、静的NAPT設定で公開が必要なポート単位で外部への公開を設定してください。
もう片方(A.B.C.1)は、静的NAT設定で、外部公開するサーバーのプライベートIPアドレスとマッピングしてください。
静的NAT設定を行ったアドレスは、ポート単位ではなくすべての通信がNAT変換されて、指定のプライベートIPアドレスに到達します。
■固定IPアドレスが4個の場合
基本的には2個と同様です。固定IPアドレスのうち1つはNAPT用とし、外部公開する場合はNAPT設定を行います。
残りの3つの固定IPアドレスは、それぞれ外部公開するプライベートIPアドレスとマッピングしてください。
■NAPT設定時の注意
NAPT用アドレスに静的NAPT設定を行い、ポート単位で外部公開する場合は、1024番より大きいポート番号はLAN内ホストが外部と通信する際に共有して使用されます。
そのため、公開範囲は1024番までの番号としてください。
弊社で静的NATへの対応を確認しているルーターは以下となります。
・YAMAHA NVR500 / RT58i (Biz Box ルータ N58i)
・YAMAHA RTX1200
・ひかり電話用のレンタルルーター(住友電工ネットワークス製)
・ひかり電話用のレンタルルーター(NEC製)